っかり高崎方面に曲がり損ねたこともあって、前橋市内の混雑の中を右車線ぎりぎりに対向車とすれ違いながら、アドレナリンがどくどくと体を駆け回るのを感じながらなんとか無事に帰ってきた。
あ、映画の感想を書かなければ。まず、ゴジラ。一作一作が前の作品を見事に無視するところはすごい。この間、東京をメチャメチャにしていながら終わっていたのに、今回、ゴジラは初めて東京に出現したと言われてえっ・・・そうだったけ。それにしても首都を大阪に移すとは、大胆な発想。確かだいぶ前にも国会議事堂でモスラが繭を作ったとき東京でゴジラと戦わなかったっけ。まあいいとして、ゴジラを人工のブラックホールに吸い込ませるというのは良い案です。ブラックホールを作る方法についてちっとも説明しないところが潔いと思いました。時空のゆがみから巨大トンボが出て来るというのも面白い。ホワイトアウトで田舎の警察署長だったのにこんなところで生物学者なんかやってて。「あなたの愚かさがゴジラを呼び寄せた。」と上司を糾弾した女性隊長のセリフが主題ですか、人間の愚かさが破滅に導くという点は前の作品と一貫しているようです。
「バーティカル・リミット」はさすがにCGを全然使ってないとふれ込み通り、リアルな映像だった。隣りに座ったこどもの手を何度も握りしめた。度重なる爆発、押し寄せる雪崩、転落。4年間氷に閉ざされていた妻の死体に出会う老人。家族を救うために自分のロープを切れという父親。そんなにも山は魅力があるのだろうか。
「13デイズ」。CMのおすぎの説得で見に行きました。かっこいいですね。苦悩の中で大統領の責務を果たすケネディ。その弟ボブ。政治家は頭のいい人にやってもらいたいですね。彼が誰と戦ったかというと、フルシチョフよりカストロより、自分の国の軍部の勇み足達だった。私に生まれた年に起こった大事件。その時ケネディは30代だったとか。それにしても疲れました。さっきまでK2の山頂近くで呼吸困難に見舞われていたかと思うと今度はキューバ危機を乗り越えなければならないのですから。シネコンもたまにはいいけど、次回は自分だけは二本だけ見ることにしようかと反省。
こどもたちの感想は「シックスデイ」は気持ち悪かった。どれが本物かわからなくなった。「チャーリーズエンジェル」のほうがアクションが多かった。笑いがたくさんあって良かった、というものでした。
かさがけ寄席 立川談志独演会 2000/12/15 (と)
こどもの学校が終わるのを待って出かけた。途中コンビニで弁当やパンを買って出発。赤城山の北側の峠の山道を2時間走って開場時間に到着。何しろ一年ぶりの師匠の高座ワクワクする。韓国で風邪を引いて体調を崩しているとご本人とお弟子さんから情報も入っていた。到着するとくせになっている、ホールの品定め、観客、受付スタッフなどの観察を始める。ロビーで師匠の本とCDと千社札セットを販売していた。お買いあげの全てに名前とサインを入れてくれるのだそうだ。それをしていると楽屋でも休む間などないだろう。ホールはすごくいい、音楽のCDの録音出来るホールとして有名らしい。師匠はまくらでホールを褒め「文化程度が低いとこほどいいホールを作りたがる」とよく言う。演劇の客ははほとんど女衆(おんなし)だけど、お客さんは男女半々。ファンらしい若い人も結構いる。中学生以下も何人か見えた。
番組
立川談慶 蛙茶番
寄席の踊り
立川談志 昨今のニュース
映画の話など
ジョーク
二度目の清書
黄金の大黒
(75分?)
仲入り
立川談志 つるつる (45分?)
最近二つ目になった慶応の経済を出た談慶という落語家、初めて聴いた。落語50席のほか踊りなど出来ないと二つ目になれないらしく、昇進まで7〜8年かかったらしい。これからもガンバツてほしい。
師匠の一席目は、いつもの調子、体調が悪く、途中声がかすれてきた。バンダナはしていない。話が飛んだり、いろいろ多くの面白い意見を言われるので、つい考えてしまう。それが難しかったり、抽象的だったり、とにかく集中してないとわからない。一言でも聞き漏らさないようにと思っているので、聴くオレも力が入る。本人も、誰でもわかるようにしゃべっていないとよく言う。
まとめると、人間みんな同じレベルになってしまった。ひどい世になった、これがどんどん進んでいって、もう滅亡しかない。ここから先はわたしが考えたことだか、落語が落語の精神が、落語の了見がそれをくい止めるのでは…。一席目があり二席目を聴き終えるとそんな印象が残った。
二席目は、黒紋付と袴の衣装。かっこいいなぁと思う。「つるつる」は5日の宇都宮でもやったらしい。これは文楽がやっていたものを師匠の解釈で新しく作ったようだ。一番新しい師匠の噺。『ひとり会文句とご託』を読むとこの作業がすごい精力を使うと言うことがわかる。時間の都合か、それからあとはあまりテーマと関係ないのか、この辺でと切った。翌朝、旦那が一八とお梅の中に入ってからの結末はわからない、どうなったのか。去年くらいに出た文楽のCD全集をみんな聴いたのだが、この演題の記憶がない。「落語検索エンジンご隠居」さんで調べたけど最後の方はちと違う。師匠作の結末が知りたいと思った。
一八が良かった、すごかった。惚れたお梅の「また夜中の二時ににきて」と言われたときの一八の舞い上がり方、これはたいていの人がする精神的体験だけど、ここから先の心の変化が素晴らしかつた。幇間持ちのまくらなんかふらなかった。
カーテンコールで「ドキュメントだと思ってきいてくれ……」のあと大きな拍手、後ろの方のファンの「ありがとうございました。」と言う声が聞こえた。声をかけてくれた人ありがとうございました。オレ達の分も代弁してくれたと思う。長年ファンをやっているオレのカンだと相当多くの談志教の信者がいたようだ。幕が閉まる寸前に、地酒と何かプレゼントを持っていった若い人がいた。師匠は気付かなかったようだ。楽屋はなかなか訪ねられないだろうから、楽屋口の迎えの車のところで待ってればと教えてやれば良かったかな。ま、そのくらいの考えは働くだろうけど。そういう人の気持ちはよくわかる。会えたかな、会えるとよかったのになぁ。
長男は面白かったと言っていたが、どこがどうと言うのは聞いてない。
立川流日暮里寄席 日暮里サニーホールコンサートサロン2000/12/7 (と)
とにかく一度行きたいと思っていた落語会。農協で3時までとうもろこしの勉強会、そのあと決断して東京まで出かけた。知人のぜん馬師匠、談四楼師匠、談之助師匠も出ていた。観客は50人ほど。
トリは、文字助の代演できた桂文都。上方落語で、喧嘩の仲裁の好きなまき屋の親父が、義太夫の喧嘩まで納めてしまうネタだったがきっちりと演じていた。なかなかよかった。立川流の落語家に頑張ってもらいたいので、時々来ていると言う感じのお客さんだった。頑張れ立川流落語会と言うところです。
ディズニー映画「ダイナソー」 2000/12/9 耕介、貴泰、典子 (の)
今日は朝からみんなで伊勢崎へ映画を見に行く予定だったが、お父さんの急な用事で午後からこどもたちと沼田へダイナソーを見に行くことにした。封切りと一緒に沼田で公開されるというのは一年に一作くらいではないかと思うがやはり入りはよかった。小さいこどもが多くうるさかったがディズニー映画なんだから仕方ないだろう。CGをふんだんに使ってあるが1時間20分ぐらいの短さで命の尊さ、助け合うこと、などなど日本語訳になっているせいか今ひとつ丁寧さに欠けた印象。恐竜ものではアニメーションの「リトルフットの大冒険」がやはり食べ物が無くなったところから緑の大地をめざすという同じストーリーでもう10年くらい前の作品であるが、バックの音楽がとてもよくて比べると絶対リトルフットが勝った感じだ。
池袋演芸場 12/3夜の部 2000/12/3 (と)
私は落語が好きである。かなり好きだ。はたからみれば異常と思えるほどだと思う。だからいくらつまらなくても、情けなくても、それでも一席でもいいのが聴ければそれでいいと思い、東京にでたときは、とにかく寄席足を運ぶ。しかし、そのかわり内容について好き勝手なことを言わせてもらう。このホームページ上で。
日曜夜席は三題噺対決という企画ものだった。その対決は途中にあって、トリはトリでちゃんと聞かせると思っていたのだが、中入り後がそれで占められていた。三題噺でなく、十八番対決ならまだわかる、ガチンコ対決なら。企画を立てたのも、出演するのも、席亭もよくやるよ。「こいつらバカじゃないか」と強く思った。2時間前にお題をもらい新作を作る。そしてそこで演ずる。「出来るわけねえだろ」そんなの自分の会でやればいい。歌之介も三木助も普通の落語なら、特に聞きたい落語家だけど、聞かずに帰宅した。バカと言う言葉はほとんど、ぜったいというくらい言わないのだが、ついでてしまった。
ネツトで調べたが、行きたい落語会はなかった。浅草演芸ホールの、懐かしい、夢楽、遊三、笑三、文治、柳昇に行こうか迷ったが、ここ若手だけの池袋演芸場に決めたのだが。
玉の輔 宗論の途中から。宗論の息子のセリフは聞く方も恥ずかしくなる。そうならなければ完成。
採題 さいだい…とは言わないか、文吾と玉の輔で三題噺の題をもらう。ま、なかなか良いコンビ。
喬之助 何をやったか忘れた。また思い出すかな。顔も印象にない。
笑組 トークが早い。マシンガンマンザイだなこれは。
文吾 「千早ふる」 時間を稼ぐためにのばした節がある。面白い千早だったが。もつとスピーディーにやればなァ。
栄助 「粗忽の釘」 まくらもおかしかった。変なキャラクターでまた聞いてみたい。出来もいい。
市馬 権助が藪医者の患者をよそおう話。なんつうタイトルか、これが「代脈」かな。市馬は一度聞きたいと思っていたが…。次の機会にまたきいてみよう。あとで「藪医者」と落語家さんに教えてもらった。
喬太郎 新作で歌の「お富さん」の千早のパロディー。若手の人気落語家なれど…。新作のネタおろしではなぁ。この席の今日の実質的なトリである。他の話を聴きたかった。
若手を多く起用したり、企画ものをやったり、寄席の活性化をはかろうと言うことみたいだが、これでは客は来なくなる。これからの寄席は、実力派を二人、人気者を二人、昔売れた人を二人、若手有望株を二人くらいで構成しないとお客の挽回ははかれない。良い舞台は切符が取れない。寄席もそれくらいにならないと。この日夜の部の客は約40人売り上げ、10万円前後か。修行の場というのは客の側では通用しない。修行でお金を取っては行けない。それでは寄席はつぶれるぞ。…と思う。ついきつい言葉で書いてしまった。
帰りの電車で買ってきた立川志らくの「全身落語家読本」(新潮選書9/15発行)を読んだ面白かった。これはお薦め。
青年劇場「愛が聞こえます」 沼田演劇をみる会 例会 利根沼田文化センター 2000/12/2 時夫、典子(の)
障害者の日常を描き係わってくる健常者の意識の問題をテーマにした作品。この不況の時代に新しいレストランの開店のために銀行から融資を取り付ける下半身不随のマスター。なぜレストランなどやるのかというとそこで幾人かの障害者に職場を提供できること。有名ホテルのシェフでありながら利き腕にやけどを負ったため職を失いふさぎ込んでいる友人に仕事を与え、さらに、彼に障害者ながら料理人をめざす若者を鍛えてもらおうという夢をかたる。
耳が聞こえない主人公の家に行った恋人の兄さんが、彼女がお勝手に立つ間に何か話しかけたり、耳が不自由だからFAXでないと連絡が出来ないから貸してくれと言うのに対応できない病院の看護婦、いろいろ開発されている音を振動に変える機器などを知らずに耳が聞こえなければ子供の世話は出来ないと思いこんでいるエリートサラリーマンなど、健常者の認識不足、世間一般では手話の出来るひとが極端に少ないことなどが指摘されるが、けっして嫌みがない。なにか「そんなモンですよ」と半ばあきらめたような、開き直ったような明るさがある。
雨の日に傘をさすと手話が出来ないと言う彼女のために恋人は背中に背負ってひもを引くと手を使わずに傘がさせる道具を作るが彼女は恥ずかしくてイヤだという。無理もないが、彼は一目で足が不自由とわかる自分に比べ黙っていれば障害者と気づかれない彼女はついそれを隠したがるから良くないと言う。
実際には登場しないがそんな彼の両親の対応、彼女の母親が吐露する昔からの自分のスタンス、障害を持つ子供が産まれたことで立ち直った父親の話、次から次へと車椅子を押してくれる女性を捜してくる脳性麻痺の人など、詰め込めるだけ詰め込んだという感じがあるがまじめな作品に取り組む青年劇場にはこれからも頑張ってもらいたい。
しかし、日本は貧しい国だと実感する。障害者に対応できてないこと。リストラにおびえるエリートサラリーマンがでてきたが、みんな汲々としている。自分のことで手一杯で人のことなど思いやる余裕はないのだ。沼田演劇をみる会も盛んな頃の半分ほどの会員に減ってしまった。芝居を見る会費などは最初に切り捨てられてしまう。しかし、戦後貧しい日本の演劇界を支えてきたのは各地の労演(労働者演劇鑑賞会)だった。これが地方廻りの劇団のステージを買ってきたから役者も技術者も育ってきた。子供向けの舞台では全国のおやこ劇場がその役割を果たしてきた。それを形づくったのは勿論会員一人一人、つまりは民衆だ。しかし、ヨーロッパなどの先進諸国ではこうした活動には政府から資金がでる。各地のホールが無料で使用でき、文化活動に携わる人達のレベルアップを応援している。自ずと見る側の負担も軽いから触れる機会も多くなる、心の豊かな人間が育つ。とまあ、そう簡単にはいかないかもしれないが教育や文化活動成果は比例のグラフのように顕著には顕れないでゆっくり浸透していくものだ。
各地の鑑賞団体も、おやこ劇場も弱体化している。それは会員の減少がもっとも大きな原因だ。いろいろメディアが発達してきたこともあるが、個々の価値観の変化もある。私が、「まず、みる会をやめよう」というような気が全くないことだけは自分ながら誇りだ。
「稚内発 学び座 ソーランの歌が聞こえる」片品映画会 2000/12/1 (と)
映画の日、みんなで片品映画会を見に行った。色彩の魔術師といわれている、「旅の重さ」「津軽じょんがら節」の斉藤耕一監督作品。面白くて、泣けて、明日の希望があり、感動する映画。実話を元に映画化。こども、親、教師が一緒になって少しずつ良い方向に変化していく。伊藤多喜雄のソーラン節に載せての群舞がクライマックスになる。
良い映画だっけど、感想を細かく書く気分にならない、面倒になってきた。何処かでこの映画が見られそうなときは見に行って下さい。とにかく良い映画です。どこが良いかというのも考えたのですが、省きます。オレがいいといっているのが目安です。
渡瀬恒彦、田村高広、昔のアイドル、スーちゃんも、ケーちゃんもでていた。小嶋聖、ガッツ石松、足達祐美、渡辺裕之、などが熱演している。群馬出身でおじいさんに扮した金井大がいい味を出していた。
片品小学校越本分校のこどもたちの稚内ソーラン節は、片品では一躍有名になった。テレビにもでた。文化センターの舞台でも、村民運動会でも演じられた。絶賛を博した。その原点になるソーラン節の踊り、それはそれは素晴らしかったのでしょう。そんな様子もわかりました。
映写中、フィルムが切れることは無かった。また舞台の反射を防ぐために、地絣りも敷くという努力もしていた。
小沢昭一講演会 沼田サティ6階ホール 2000/11/29(と)
主催 NTTユーザー協会・沼田商工会婦人会ということで、お客さんはほとんど50過ぎという感じ。4〜500人はいたろうか。
小沢昭一の講演はもう4回聞いた。面白いし、内容もある。演題は「明日のこころ」(これはあしたの心と読む、かながふってあるのに司会の方は何度も間違っていた。)と表示してあるが、実際は「心の年金」というタイトルに変更してくれと最後にシャレる。ストレスをどう発散するかをまくらに使う。これがやたらと面白い、爆笑ネットふうに書くと(爆)だ。自分の親のアルツハイマー病の話から始まって、老後をどう楽しく過ごすかという話に進んで行く。このネタは2回目で、かなりよく理解できた。ギャグも分かった。どうすればストレスを貯めないで生きられるか。老後をどうしたら、健康で楽しく過ごせるかという話。結論は、心の年金を若いうちから少しずつ少しずつ、積み立てていこう、それが老後に重要な意味を持つという話。
本当に面白かった。楽しかった。最後にハモニカをほんの少しだけ吹くところは、おじいさん頑張っているなと思い、ジーンときた。私の芸能鑑賞活動の中でも10本の指に入る良い講演会だった。詳しくは教えない。もしそんなにいいなら、聞きたいというなら、小沢さんのマネージャーさんを紹介します。あなたの町や会社で是非招いて下さい。本当にいいですよ、素晴らしいですよ。講演会は聞いただけでは何んにもならない。視察旅行もそうだけど、みて聞いてどれだけ自分に生かせるかだ。それで聞いた価値が出てくる。
ユーザー協会様ありがとうございました。整理券手に入れてくれた、K切さんサンキュー。小沢昭一さんお疲れ様でした。
片品芸能鑑賞会第10回例会 大沢悠里とさこみちよの歌うトークショー
片品村文化センター 2000/11/17 (と)
友人立川ぜん馬師匠のおかみさん、さこみちよさんが片品に来るというので家中みんなで出かけた。構成は最初大沢悠里の講演…というほどの内容ではないが、漫談。そしてそのあと二人での歌とトーク。大沢悠里は片品や片品関係ではもう3回くらい来ているので話はもうたくさんという感じ。さこみちよさんと二人になるとがぜん面白い。みちよさんも元気が良くて、聴いている人も元気が出てくる。楽しい会だった。入りも良かったようだ。チケット販売を協力したけれど少ししか売れなかった。券売りは難しい。
片品芸能鑑賞会の役員を辞めて一年が経つ、気持ちが楽になって心が解放された。そういう活動はオレがやらなければと思っていたが、大きな間違いで、オレが退いたあともちゃんと続けていてくれる、ありがたいことだ。役員の皆さんご苦労様でした。ありがとうございました。さて次はとなるとどんな作品が良いか…。箕郷町はたしか5000円くらいで、島倉千代子を昼夜公演で招くようだ。キャパは500。主催者にギャラについてきいてみる必要があるだろう。おおっーと、もう役員ではないそういうことは考えないことにしよう。
いっこく堂 腹話術 ビデオ 2000/11/8(の)
片品でいっこく堂を生で見たのが売れ出す直前。ますますパワーアップしている様子が解る。ビデオをみながら「あの鳥にはマイクがついていないが声が良くはいるな」なんて考えている自分に気がついておかしかった。
小沢昭一一人芝居『唐来参和』 群馬郡箕郷町文化会館 2000/10/29 (と)
小沢昭一は好きです。芝居も少しは見ましたし、本も読みました。映画の端役でいい役をします。例えば『青春の門』『楢山節孝』この間は、といってもだいぶ前だが婦人科の医師の役をしていた。なかなかです。講演会も3度ほどいきましたがわかりやすくて、面白くて、ためになる。LPレコードも(古いね)持っている。その中の『トルコ行進曲』は傑作で空で歌える。
その小沢昭一が『唐来参和』という一人芝居を持って全国を回った。片品村にも参上した。その最終公演が地方を回り、16日の紀伊国屋ホールで幕を下ろす。
みのわに長男耕介を連れて見に行った。井上ひさしの小説『戯作者銘々伝』のなかの唐来参和の話。そのままの文章をセリフにして演じた。酒を飲むと相手の言葉と反対のことをしでかしてしまう参和の女房おのぶの一人語りで、物語は展開していく。まず小沢昭一が素のままで、この時代、吉原、江戸の言葉などを詳しく面白く解説して、全ての複線を張っておく。これが面白い。バカ受け。このまくら部分は助平なおじさんのイメージだから、ちゃんと芝居を演じたあとのお客さんの反応が違う。素晴らしい芸能、一人芝居の感動を見せつてくれるから拍手が鳴りやまない。おのぶの不幸な身の上話の最後が素晴らしい。カーテンコールは暗い話を払拭するように、ひょうげてみせる。この話は、昔ふうな一組の夫婦の感動的な物語とでも書いておきましょう。この素晴らしい芝居を見てると見てないでは大変な差があると思う。耕介を連れていって良かった。きっといつまでも心の奥に残っていると思う。オレはこれで4かいみた。満足満足。
帰りに知人の尊敬するシャボン玉座制作部長津島氏に小沢昭一さんのサイン本を頂いた。新刊『日日談笑・小沢昭一的人生』晶文社刊。中を見ると対談のトップが柳家小三治師匠だった。
満席、箕郷町文化会館様おめでとうございます。ありがとうございました。
沼田演劇をみる会第85回例会 利根沼田文化会館 2000/10/3 (と)
今日は次男の貴泰(小五)を連れて演劇を見に行った。俳優座劇場と関越演鑑連の共同企画の作品、2年をかけて実現した。本当は家族でいければ最高なんだが、仕事の都合で今回は二人で。見る会も会員減で苦しいところだが、まだまだ続いている。皆さーん会員になって、復帰して沼田で芝居が見られる灯を保ちましょう。現在の会員151サークル、643人、半分以下になりました。
『高き彼物』 作・マキノノゾミ 演出鈴木裕美 主演高橋長英 制作俳優座劇場 企画俳優座劇場・関越演鑑連
内容は書かない。教えるのはもったいないから。いやまとめるのが大変だからだ。
良い芝居だった。面白かった。会員でない人、会員ながら見損なった人、本当に残念でした。この芝居は必ず、再演になります。なると思います。そして全国を巡演すると思います。次の機会には必ず見て下さい。28日まで県内や関越地区で上演中です。その地区の会員になってもらえばまだ今年見られます。いやー沼田演劇をみる会に入っていて本当によかった。
一緒にいった貴泰は「むづかしいとこもあっけど、面白かった」といっていた。隣りに座りましたがずいぶん笑っていた。私は見たあとなにかすごく爽やかな気分で、また明日からいい仕事ができそうに思った。
第46回葡萄屋寄席小朝一門会 高崎市民文化会館 2000/9/25 (と)
忙しいので、行くかどうか迷ったのだが、思い切って往復140キロの道のりを高速道路を利用して出かけてみた。、仕事のミスが続いて気落ちしていたので気分転換をしたいという意味もあった。
権助魚 林家彦いち
動物園 五明楼玉の輔
粗忽の釘 橘家円太郎
船徳 春風亭小朝
小朝の本に書いてあったけど、前座も休憩もいらないというスタイルの会だった。一時間40分を楽しませていただいた。若手のまくらは新しいけど繋がりがない単発のまくらは惜しい。でも面白い。この船徳は小朝に合った話でさすがに上手い。動きもしなやかだし、若旦那が良くでている。まくらから本筋に入ると、パワーダウンするとかいわれていたけど、この日はどんどん盛り上がっていった。かなり実力が付いたということだろう。落語ファンといいながら、何年ぶりかで聞く小朝は面白かった。
葡萄屋寄席は長く続いている。500席(600だったかな)くらいの会場も7割くらいの入りか。お客さんはおばさんが多かった。小朝はおばさんに人気がある。私は一番前の端の席に着いたのだが、隣の人は落語を録音していた。今でも落語を自分でもやっているらしい。そのまた隣の人と「やってる」「やってねえよ」「そっちは」「この間子別れを」「子は鎹か」という会話をしていた。落研のなれの果てみたいな人だった。したがってあまり笑わない。円太郎が何分、下げまで行かない。小朝まくら10分ネタ30分とかメモしていた。何を書いたかは私の想像ですが。たぶんそんなことを書いたのだろう。
席亭の高崎のスナック葡萄屋さんのマスター清水さんは、来てくれたお客さんに丁寧に丁寧にお礼を言ってくれます。私にも帰りしな顔を見ると必ず「星野君遠くからどうもどうもありがとう」と必ず声を掛けてくれます。地方で民間で落語会の営業を続けていくのは大変だと思う。葡萄屋さんこれからもよろしく。いい会をありがとうございました。
喜多八と円窓2000/9/19
東京の慈恵医大病院へお見舞いに行った。5月にできたという、ホテルみたいなきれいな病院だった。せっかく東京に来たのだからと上野鈴本演芸場ものぞいてみた。平日火曜日の夜の部、客は50人ほど。二席目からの6席を聞いた。
入船亭扇橋 珍しい、ナスの精と交わり子供を作る僧侶の話、はじめて聴いた噺なのでタイトルは知らない。
談幸師匠によると「茄子娘」という噺らしい。
柳家喜多八 「町内の若い衆」この人は二度目だけど上手い、これからの成長株です。勢いもいいし、キャラクターも面白い。まくらからの導入も自然だった。今日はこの一席を聞いただけでも満足した。
三遊亭圓窓 「権兵衛狸」。大歌舞伎、大相撲、これから大落語をやりますというまくらもさすが。実力があり安心して聴けた。
顔ぶれはいいとは思わなかったけど、その中で一人でもいいのがあればいいと思う事にしている。一つの劇場としてお客を迎える側の態度はけして一流とはいえない。二流まで行かないと評価した。人の振り見てわが振り直せ、片品林檎亭のお客さんを迎える態度はどうだろうか……。基本姿勢といつもその心構えを意識しよう。
頑張れ石崎興業 2000/9/3 (と)
お盆に映画に行ったかみさん達は、映画を2本づつ見たらしいが、忙しく感想をアップする余裕もないようだ。夏休みの終わりに次男貴泰は、もう一度沼田の映画館、沼田キネマに「ジョブナイル」とかいう作品を見に行った。夕方の部お客さんはたった一人だったという。始まってすぐ声が出ないので、受付のおばさん(中央口論を読んでいたことのあるあのあばさん、貴泰から見ればおばあさんのことだと思う)にいって声を出してもらったらしい。
利根沼田地区10万人の人口の中での奮闘これからも、石崎興業さんに頑張って欲しいと思った次第。まっ、オレ達が時々足を運べばそれでいいんですが。
立川ぜん馬・さこみちよショー 片品村文化センター 2000/8/16 (と)
片品村の鎌田地区50周年記念事業アトラクションに友人のぜん馬師匠ご夫妻が来演した。落語とミニ歌謡ショー。中にゲームが入って2時間。ぜん馬師匠は、長いまくらから「尻餅」。800席の広い会場でお客さんは少なかったのでやりずらかったろうが受けていた。落語を聴くために来たお客さんなら大ネタをお勧めだが、まっここでは仕方ないだろう。お尻で餅つきの音を出す、見栄っ張りの噺だが、この音が軽やかでチョット色っぽくて面白かった。ぜん馬師匠は、まくらとか時事漫談は苦手のようだ。まくらがやたら面白いと、噺に入りパワーダウンするけど、師匠の場合これがない。大ネタの場合どんどん引き込まれていく。洒落にみちよさんに「のんだくれてる」とかいわれたりするけど、本人も酒が好きだが、酒飲みの噺はいい。その中で私は、「らくだ」が大好きである。
最後にみちよさんの歌が約40分。トークも本音ふうな元気のいいトークでした。林檎亭々主は歌はほとんど聴かなくなったのでよく分からない。とにかく一曲、ヒット曲を出してあげたいと思う。『リバイバル大阪』応援してください。このお二人を呼びたい方ご連絡下さい。紹介します。皆さまの一月のお給料で足りますよきっと、多くもらう人は。
ショーの真ん中あたり、ゲームの途中、非常ベルが鳴り、サイレンも少し鳴った。別に事故が起きたわけでなく、原因は不明だと思う。先の講演会はハウリングのみ、今回は大変な事態だった。でも客は驚かない、これはすごい。
さこみちよさんは、11月17日に大沢悠里さんと、片品芸能鑑賞会の第10回例会でまた来演します。あとでイベントに紹介します。そしてチケットも売りますので是非お買い求めを。
C.W.ニコル講演会『人と自然との共生』8/1片品村文化センター 2000/8/3(と)
作家の講演会は、飯より好きでチャンスがあれば出かける。仕事を早じまい。子どもを連れて出かける。今日もかみさんはもろこしの注文の電話番。
第一回全国高校生自然環境サミツト(幹事尾瀬高校)の基調講演。自分の青年時代のカナダ北極圏での仕事と考えを話し、自然との関わりを話した。60歳だが、まだまだこれから北極で様々な環境調査を続けるという。前方の席の全国から参加した高校生に語りかけていた。話の内容は、自然との共生は、相手のこと自然の事を考えるという事かな。人間が一番偉くはない。それにいくつかの質問に答えた。質問した高校生達は、しっかりしている印象だった。オレも負けます。その質問の答えの中で「何でもやろうとするなら、勉強するように、その為の勉強を」というような意味合いのことをいっていた。では何をしたらいいのかという問に。国に政治家に直接いうこと、発言すること、そうすればおじさん世代より、効き目がある。みんなのような若い人達が言う方方が効き目があると励ました。。
観客は、全体に埋まってはいたけど、400人ほどだったろう。途中携帯電話が、3〜4回鳴り、マイクロホンのハウリングの大きいのが3〜4回。居眠りしている生徒に「環境にほんとに興味あるのかい」と注意というか、一括というか、ぼやきというか、そんなのがあった。これらは講演に行く前の心構えができてない。いくらいい話を聴いて無駄でげす。
林家木久蔵独演会 2000/7/29 (と)
インターネットが盛んになり、その日の落語会の感想をすぐホームページに載せられる。それを実際に演じた落語家は、褒められた時はいいけど、批判や、悪口を言われひにゃたまったものではないだろう。そのことを新真打の林家たい平が高座でネタにしていたらしい。
林家木久蔵、面白かったけどあとに残らない。いつまでも落語の中の人物に入っていってじっくりと考えられる内容ではなかった。
林家木久蔵独演会
7/26 午後7時開演
利根沼田文化会館
主催 パルムドール沼田(主婦3人組)
観客は私の目安で800人
林家木久麿 「金明竹」 パントマイム (まろはこの字でいいのかな?〉
林家木久蔵 「笑点ネタから結婚式司会風景」
休憩
林家きくお 「初天神」寄席の踊り
林家木久蔵 「彦六伝、選挙応援編」
物まねは上手いし面白かったけど、感動は全くなかった。2500円で、感動を求めるな。もっと言えばチケッ売りのご褒美の招待券で感動もないだろう…と言われればそれまで。例えば木久蔵のあとに、志ん朝が上がるとか、小三治がつとめるというのなら満足がいくのだが。文朝でも権太楼でもいいけど、そうすれば木久蔵のすごさも目立つ。…それがオレの評価の仕方です。
弟子の二人も面白かった。
入りもよかったので、なんとかとんとんにこぎ着けたかな。関係者の手間を入れなければ少しはプラスが出たかな。
バルムドール沼田の皆さん、角田さんありがとうございました。
再び尾瀬太鼓 2000/7/29 (と)
この一週間、片品の中心鎌田地区の夏祭りにゲスト出演した尾瀬太鼓愛好会の感想文を心の中で書いていた。しかしどうしても書き始められず今日に至った。友人のいっちゃんは、小一から小4までの3人と子どもさんと一緒に出演していたので、いっちゃんに手紙を書くスタイルでの感想文にしようかと思ったが、筆は進まなかった。結局普通の文章での報告なにる。
文化センター玄関前の駐車場、祭りの御輿の休憩時間のざわついた中での演奏のせいか、聴いてない人の方が多い。久しぶりに合った仲間と話す人、片品の祭りが欲しいとか、片品の祭り論議をしている人、いろんな人がいた。しかし尾瀬太鼓連を2メートルの近くで取り巻いて熱心に聴く人もかなりいた。
一番小さい小学一年の聡美ちゃんは可愛いかった。ジュニアの演奏もなかなかいい、ひときわ拍手が大きい。その陰では、いっちゃんを始め大人の人が、心配そうに見ている。オレはそういうとこ見逃さない。写真も撮ってある。尾瀬太鼓を子どもの時からたたいて、舞台に立っているというのはすごいことで、この効果というのは計り知れない。こういうのはこの村では初めての経験であり、このこどもたちが大人になる将来にしか結果が出ないわけだ。オレも自分の子どもが落語でもやりたいといえば、高座のチャンスはみつけられるし、指導もできるのだが、今は聴くだけ、とりあえず落語は聞いていればいい。
太鼓を叩いている途中、バチで空を差したり客を差したりする演出がある。どういう意味があるのか知らないが、あれはすごい。まず指を差すという行為があまりやらないことで指を差されただけでも大変なのにバチで差されりゃこれは半端じゃないすごさだ。この日は客と演者の距離がほとんどない、当然演奏にも、バチ差し?にも迫力が出る。オレもいっちゃんの写真を撮ろうと近づいたら、いっちゃんのバチに胸倉を差された。思わずよけたね。演ずる側の演出はあるのだろうが、オレ達客の側からすると、大きな音で太鼓を叩いて、バチで差されると、生き方を問われているようでおどおどしてしまう。若い青年が叩いて、若い女の子にバチで差したとすると「今晩待ってろよ」と誘惑しているようにも見えるだろうが、いっちゃんのバチ差しには驚いた、強烈だ。これに絶えられるような生き方をしないとね。
夏祭りの熱気と、暑さと、太鼓の大きな音が、入り交じっていい雰囲気を作り出していた。ラストの曲が終わり、笛と太鼓で全員で御輿を送りだす最後もよかったなぁ。尾瀬太鼓連中の著しい成長を感じた。
日本映画の『あつもの』『梟の城』 2000/7/19 (と)
少し前に日本映画を二本ビデオで見た。『あつもの』は緒形拳主演の老人物?…と言うのも変ですが。定年退職後の男が鑑賞菊を育てる話しなんですが、これが結構面白かった。小島聖も出ていて予想外に引きつけた。確か池端俊作とか言う監督の作品だったかな。日本映画は、話題にはなっても見てみるとガッカリするのが常だけど、これは損はしないと思う。
『梟の城』映画館でみたかみさんと次男が、これはつまらないと太鼓判を押していたが、それほど悪くはなかった。篠田正浩監督作品で戦国時代末期、伊賀流忍者と甲賀流忍者、徳川と豊臣の攻防を描いた作品。中井貴一はいいねえ。ほれぼれするねぇ。脇役陣では、小沢昭一が堺の商人役で出ていたけどこれが存在感がある。脇役の達人だね。小沢昭一の舞台を知っているから、なをさら良さがわかるという物です。日本映画は、好きな女優が出ているかどうかで評価が変わる。この作品にはいい女優(好きな)はでていなかった。
立川談志師匠は、ホームページの『この映画見てこいよ』最新更新の文章で、もう日本映画は見ないと言っておりますが。
黄金色の夕暮れ【沼田演劇をみる会84回例会】 2000/7/1 (と)
夕方野良仕事を早じまい、長男を連れて33q離れた沼田の文化会館へ。子どもの希望で談志師匠の『居残り佐平次』を聞きながら行く。丁度一席聞き終わる時間がある。コンビニでおにぎりとドリンク剤を買い腹ごしらえをしながら車を走らせる。。みる会も会員が650人を割り、存続の危機は相変わらず続いている。玄関前のスペースで沼田の角田さん親子が(たぶん)林家木久蔵独演会のチラシを配っていた。こういう努力は必ず実を結ぶ。
開園前に幕はあき、中流家庭のセットがあり、明かりが入っていた。いよいよ始まる。山田太一の作、もうこれだけで見る価値がある。現代を見る眼が優れている山田太一がひどいのを書くはずがない。期待通り面白かった。坊主も喜んでいた。
銀行の支店長の家族が、父親の総会屋がらみの不正融資事件で、東京地検から家宅捜索を受け、それまでギクシャクしていた家族がそのことについて議論し一つにまとまり作戦を練る。仕事仕事で家族から見放されている検事の父娘を絡めて物語は展開していく。登場人物の中の、夫、妻、息子、娘、おばあさん、離婚した検事と娘、見た人が誰でも、必ず自分と同じように感じる人を配置してある。少し古いがテレビドラマの「思い出づくり」「ふぞろいの林檎たち」などと同様、現代を描くのが実に上手い。人間ひとりひとりを大切にする。おばあさんの「悪いことには、必ず良いことが付いてくる」というセリフには励まされた。
劇団俳優座公演。演出安井武、出演者は誰が目立つというのでもなく、バランス良く、かなり質の高い演技だった。ベテラン、中野誠也、川口敦子はさすがにうまい。
尾瀬太鼓 尾瀬高校吹奏楽部 武尊牧場レンゲツツジ祭り 2000/6/18 (と)
1500メートルの高原、レンゲツツジ満開、梅雨の中休みの晴天。久しぶりに尾瀬太鼓を聴いた。
グリーンの衣装に身を包んだ小学低学年から、50歳過ぎまでのメンバー、友達のいっちゃんと隣家の若旦那光一君もいた。1500フェスティバルアトラクション2回目の出演を聴いた。雰囲気も良かったし、だいぶ力が付いたきたようだ。見ていて嬉しかった。聴衆に勇気が湧いてくるような曲もあった。
音楽の内容を高めたり、ショウアップしたり、道は長いけど頑張って貰いたい。これもひとつの芸道です。オレみたいに素人芸人状態に挫折しないでもう一段のアップを期待したい。
尾瀬太鼓の音楽のなかで、音のヒット曲というか、誰でも覚えられるような簡単で、心がうきうきするような曲を作ってもらいたい。またプロの有名作曲家に曲を依頼するのも良いし、公募ガイドやインターネットを使って曲を懸賞募集するのもいい。尾瀬太鼓愛好会というチーム名も、今すぐ愛好会を外して、もう一つ上の目標を。それは簡単ではないと思います。でもそれが芸能です。後継者がたくさんいるのですからできます。年間25ステージをこなし、7月末には、渋谷公会堂において行われる全国太鼓フェスティバルにベストメンバーで出演するという。写真左から2番目がいっちゃん、右側にも、5〜6人いました。
尾瀬高校吹奏楽部は生まれて4、5年かな。
まだ、けして上手いとはいえないが、年々上達している。
「頑張れ後輩諸君」と言うところです。
『虹の橋』 2000/6/15 (と)
1993年に公開されたこの映画、見たいと思いながら劇場に足を運べなかった。その後何度もレンタルビデオ店で見つけたけれど、ビデオ化されていないようだった。それが5月にNHKでやっと放送になった。待ちに待った作品に出会え満足している。
原作澤田ふじ子、脚本監督松山善三、主演和久井映見。脇を固めた役者には、わが家のお客さんにもなっていただいている、浅利香津代さんをはじめ、山本学、田中邦衛、星由里子、池内淳子、北大路欣也などなど。すごいでしょう、さすが松山善三というところ。若手に高嶋の息子とか、あと和久井の相手役なんていったかなぁ…思い出せないけど、なかなかよかった。
江戸時代、京都の下町の長屋で起きるそまざまな出来事を、若者の群像劇として描く。愛と夢を織り交ぜながら淡々と。青春を過ごしたことのある人は、よくわかるはずでラストの切なさがいい。こういうの大好きです。本当の貧乏がここにある。飢えと寒さだ。夢もこれこそが本物でしょう。つい山本周五郎かと思ってしまう。沢田ふじ子の小説読んでみよう。
特別アップデート 2000/6/8(と)
今日は、元群馬落語会の仲間で桂前治師匠こと高崎の中央群馬脳神経外科病院の中島院長先生の独演会をレポートしてくれた友人の金川さんの感想を特別にアップします。
立川志ん朝というのは、間違いではなく立川流のCコースの弟子にいる渋川在住の佐藤明さんです。以前は近眼亭無学と名乗っておりました。いまセミプロとしてやっているようです。
この二人が組んでいろいろと営業活動(?)をやっているようです。オリンピック同様、落語界でもアマとプロの境が無くなって来つつあります。その最たるものが、高田文夫の立川藤志楼だと思います。
前治、志ん朝の各師匠には個人的には付き合いはありませんが、昔の仲間と言うところです。呼びたいと言う方がいれば話は通せます。
桂 前治の会 平成12年6月3日 国立劇場演芸場 (金川邦久)
牛ほめ 春風亭鯉太
転失気 立川志ん朝
新作君が代 桂 前治
中入り
湯屋番 桂 文治
漫才 昭和のいる・こいる
たがや 桂 前治
いあや驚いた。国立演芸場が満員である。
更に驚いたのは志ん朝のうまさである。何というか、芸としてほぼ完成の域に達し
ているのである。前座の鯉太とは断然違う。またまくらもうまい。「いっぱいのお
客様で、さすがに神の国の人です」とやって、ドッとうけた。こんなうまいまくら
を振っているのは、プロでもそういないのではないか。
文治がくいつきで上がって大拍手。拍手が鳴りやまず、噺が始められないほどだっ
た。
くいつきで上がるのは、何十年ぶりだろうと言っていたが、確かにそうでしょう。
湯屋番を最初から最後まで、実に気分良さそうにやっていた。途中手拭いを持って
上がるのを忘れ、めくりをやっていた若い人に持って来てもらったが、それが少し
も噺をこわさない。さらに歌舞伎口調のセリフなど、その下地が全然違う。やっぱ
り大したものである。
中島先生もさすがに手慣れたもので、大いに受けていた。
プログラムによると、この会はもう七回目だそうで、次回からは案内をいただくよ
うにお願いして帰宅した。
つかこうへい・三谷幸喜・三浦哲郎 2000/6/6(と)
確か「女性自身」だったと思うのだが、つかこうへいが新潟の少女誘拐監禁事件を取材に行った記事を立ち読みした。いつか、つかこうへいが、このことを何かの作品に活かすのではないかと思う。以前から、小説や映画はもう現実の事件に太刀打ちできないような事を再三言っていた。開放された少女は、いまリハビリ中らしいが、この記事の中に、言うことを聞かないと、友達やお母さんも誘拐するぞといわれ、それだけはやめてくれと、親や友達を気遣っていた、けなげな少女の優しい心が救いだったような文章もあった。昔、沼田でつかこうへいの講演会をやろうと企画したことがあった。みんなでお金を出し合って招くのでは来てくれないことがわかった。その時の印象では、ギャンブルでやたら儲かったような金なら来てくれそうだった。それなら希望はある…。いま、つかこうへいはいろんなところで、役者や劇団を育てている。この活動は地道だけれど、オレは注目している。この頃オレは、つかこうへいの、芝居や小説、エッセイ、映画、から遠ざかり、考え方まで忘れかけているなぁとつくづく思う。
三谷幸喜は面白い。彼の台本のドラマもそうだが、テレビのバライティーにゲストで出たときは特に面白い、大好きである。映画『ラジオの時間』も面白かった。今、朝日新聞の水曜日に『三谷幸喜のありふれた生活』というエッセイを書いている。これも面白い。
久しぶりに、沼田の図書館から『文学界』の3月号と4月号をかみさんに借りてきてもらった。この雑誌を読むのは一年ぶりだ。読むと言ってもほんの少しだけ。読みたかったのは、「原稿は手書きかワープロかパソコンかというアンケートの記事」と井上ひさしの書評だった。せっかく借りてきたのだからと『つやめぐり』と言うタイトルの三浦哲郎の小説も読んだ。つまらなかった。この人の作品は、あの『白夜を旅する人々』がすごかった印象があるので掌編でも、短編でも納得させてくれるものと思ったのだが…。二人の会社員が、お通夜の挨拶に行って、同じ名前の違う家を訪ねてしまった。帰りしな本当の相手の家が見つかるという話。つまり「通夜巡り」の話だった。現実の事件が強烈で、しかも次々と起きるものだから、小説では、ごく普通の人間の小さな心の動きを描いているのか。文学の読解力は無いけど、なぁーんだ、この程度かとつい思ってしまった。
ライフ・イズ・ビューティフル 2000/5/20ころ(と)
イタリア映画の傑作。話題の映画をやっとビデオでみた。ナチスドイツのユダヤ人虐殺の悲劇を描いた作品。家族を守り、明るく生きたお父さんの話。とにかく明るいお父さん、だから面白くて、悲しくて、切ない。あんな風に親は、子どもを守れるだろうか。この話は確固たる信念で「親は子供を守る」のです。まっ見ておいていい作品でしょう。
松山善三監督の「虹の橋」NHKでの放映を録画しておいたので早く見たいなぁと思う。
『名探偵コナン』『スペーストラベラーズ』2000/5/3
典子と貴泰
トマトが始まって家中留守にはできなくなって、貴泰と二人で出かけた。ムービックス伊勢崎が混んでいたのに驚き。9時半の開演に8時五十分に着いたがすでに長蛇の列。9時に開館。だんだんと進んでいく列に一回目に入れなかったらどうしようと思うほど。でもコナンはさすがに混雑を予想して大きいホールだったので10分押しでほぼ満席で始めた。プログラムでも作る人達が意気込んでいる様子が解るが映画も良くできていた。トロピカルランドという遊園地を舞台にしたコナンと犯人の追いかけっこ、記憶をなくした蘭を守り抜こうとするコナンはちょっとかっこよすぎるけど。迷いもなく線路に突き落とされた蘭を追って電車の前に飛び込むなんて、「オレは主人公だから死なないしね」とコナンがわらうのが聞こえるようだ。まあアニメだから許せるけど。
「スペーストラベラーズ」はあのリーダーがもうちょっとしっかりしてたら、だいたい国際テロリストなんて言って黒いタンクトップと弾の傷跡見せびらかしただけでもうちょっと何かできないの、と言った感じ。「ほい」とか「カール」、「えれくとりっく・さにー」の役はおもしろかったけど。作品が警察をどうとらえているのかもよくわからない。SATというのがでてきていたがこの日の帰りに西鉄のバスジャックがあって翌日の朝のニュースでSATの活躍が報じられて妙にリアルだった。
『イグジステンズ』 200/5/5 (と)
ムービィクス伊勢崎で『イグジステンズ』をみた。これがみたいと思ったわけではなく、もみ医者に寄ったり帰りの時間が決まっていたりで、これを選ぶしかなかった。子どもは『スペーストラベラーズ』を選んだのだが。11スクリーン、切符売り場は、混んでいた。しかし10時の回、この映画を見る人は、たった四人若者二人、おじさん二人。5/5の朝の部とはいえたった四人そういう意味でもすごい映画だろう。出演者も、監督も誰だかしらない。始まったらウイリアム・デホーがちょい役出ていた。一口に言うと空想科学ゲーム映画と言うのか。未来のゲームはこうなるという空想映画だ。どんでん返しがある。気がつくとこれもゲームか、まだゲームが続いているのかという再三のどんでん返し。ゲームと生物の組み合わせでグロテスクな画面もあった。映画公開と同時に同名の会社を設立したり話題は振りまいたようだが、映画が面白くなければ駄目だね。こんな映画もあるんですね。これB級映画の名作かな?。
漫才2題 片品村農協生産者大会 アトラクション 2000/4/25午後
(と)
生産者婦人部の八木節踊り、歌謡舞踊を前座に、漫才の昭和のいる・こいる、新人女性歌手が間に入って、トリが青空球児・好児。2時間40分の公演。二組の漫才はそれぞれ、お馴染みの懐かしい歌、民謡ネタと反対言葉ネタを持ってきての熱演。面白いけれど…漫才の芸そのものがここまでなのか今ひとつ物足りない。にぎやかに、楽しくと言うことであれば、これで結構である。漫才は、内容で勝負するなら20分以内で、できれば15分くらいで濃いものにした方がいい。今日は30分、トリは40分くらいやったのでは。
庶民は、論理的に今日のこのアトラクションの分析はできない。しかし面白いか、感動したか、良かったか身体でわかる。つまりこういう芸能も否定はしないと思うけれど、どうしても感動はさせてもらえなかったのだからなにか物足りなさが残ったと思う。もつと何かほかの芸能があるはずだ。ギャラは100万を越えているらしい。それならもっとなにかとつい思ってしまう。感動するような芸能の情報を農協関係の呼び屋、あるいは農協の担当者は勉強する必要があるだろう。オレにも多少は案はある。講演だって、トークショーだって、まだまだ候補作品はたくさんある。今日の漫才も悪くはなかったけれど、長くて無駄なところもあった。次回は、もっとほかの系統の作品を期待したいところだ。
今日は漫才を楽しませてもらってありがとうございました。
沼田演劇をみる会例会 「幸せの背くらべ」 劇団NLT公演 4/23 【た、こ、の】
思いがけず券をいただいてこどもたちも連れていくことができた。黒柳徹子は良かったし、ほかの役者も良かった。動きがなくてセリフだけで見せる芝居は演じる方も大変だと思うが、特に文化会館のような音響が悪いホールでは見る方も結構大変。
主人公の92歳の老女は、若い頃はハウスマヌカン、28歳で結婚、姑や小姑との確執、旦那の浮気、自分の過ちとそれに気づいた一人息子が反抗と男色、家出。自分の妹と、年老いた母親の面倒も見て、事業を切り盛り。やがて倒れた夫を6年の間看病して、何もかも自分でやってきて今は一日中、呆けて座ったまま愚痴を言っている。
その本人の26歳の時と、52歳の時と、80くらいの時の三人が会話をするという趣向だが、いろいろいってもみんな自分の今の年齢が人生で最高の時と声高に言い切る。26歳はもちろん、52歳は「今までいろいろあったけど、出ていった息子を許せないけど、人生の頂点に立って来し方行く末を見渡せる今が一番」と80歳に至っては「死が射程距離に入っている今こそ一番」と。40を前にした私には「そうかな」と思うしかできないけど。
うちの長男は、教科書にユニセフ親善大使として載っていた黒柳徹子を間近に見られたことと彼の席は前の方だったのでセットの凝った造りがすごかったと言っていた。
ビデオ鑑賞 「銀河鉄道の夜」 4/22(た)(こ)(の)
なにか気になるセリフがあるということで3人で「銀河鉄道の夜」を見ることになった。この作品には思い出があって昔「なにか見るならかけるよ」という私にまだ自分でレーザーディスクがかけられなかった頃の長男が「猫が牛乳もらいにいくやつがいい」といって「そんなのあったかしら」と頭をひねったのがこの作品だった。確かにジョバンニは牛乳をもらいに行く。
こどもたちは今でもこの牛乳屋さんが好きだという。あと灯台を管理しているおじいさんが好きだそうだ。ジョバンニ達の隣りにすわって気になるセリフを言う。「何が幸いかはわかりません・・・ただなにもかも神の思し召しです。」と。子供向けのレーザーディスもいろいろあるがこれと「セロ弾きのゴーシュ」が好きだと言っている。
ザネリが「お父さんがラッコの毛皮を持ってくるよ」と繰り返しジョバンニをからかうところや、「どこまでもどこまでも一緒だよ」といいながらカンパネルラと別れてしまい、夢から覚めて川岸でカンパネルラのお父さんに声をかけられた後「心の中にいつまでも一緒にいるんだ」と不思議に納得できるところなどこの前いつ一緒に見たのか覚えていないけれど、こどもたちの成長に会わせて話し合うことや、お互いに心に残るところが変わってきて面白い。
片品おやこ劇場第21回例会 人形劇団むすび座公演『石の馬』 2000/4/20 (の)(た)
布の使い方が美味くてとても良かった。おやこ劇場を立ち上げたときの苦労が報われた思いだった。子どもも大変喜んでいた。
吉本お笑いステージ 沼田桜まつり 2000/4/16 14:40 (と)
だれが出ようと吉本から芸人が近くに来るといえば行かないわけには行かない。桂三風と淀屋満月という二人が沼田公園の桜まつりの余興にやってきた。市の商工会青年部が呼んだらしい。吉本から強い売り込みがあったのではないかと想像する。以前片品村役場にも一緒に芝居を創りませんかというファックスがあったのをみせてもらった。ギャラも係の人から聞いたが確かではないのでここでは書かない。2回の公演、表彰式の司会もしていた。持ち時間は、2部の場合50分、早口言葉と字当て歌当てクイズ。客を上げての客いじり。5分でも10分でもいいけど、小話かトークをやらなけりゃしょうがない。ゲームの司会でなく、トークで受けなければ駄目だ。落語のまくらでいいわけだから。どうしてやらないのか。余興の仕事だからか。吉本がこれから日本中に進出しようというのならトークがなければ。これなら東京の若手噺家で十分。吉本ブランドを名乗ってくるのだら、行く方も「まだ難波グランド花月には出られないかもしれないけど吉本だから面白ぜ」と出かける訳ですから。この三風はNGKだか梅田花月シアターにでていた。だものトークをしなけりゃ駄目大。横沢さ彪さんに手紙書いてみるかなぁ。
一つ勉強にはなった。きつーい上方のつっこみの。
花咲落語会 2000/4/15 (と)
素人落語の祭典とも言えた、花咲落語会の感想を順次書いていきます。
その1宍田権助師匠。出演は三番目だった。漫談の権助師匠のできは、15年ぶりとはいえ悪かった。口の中が乾いたらしくつらそうだった。「アンジャーネー」という群馬の方言を(心配はいらない、案ずることはないの意)フランスの「ケセラセラ」やアメリカの「ドンマイ」台湾の「メイクアンシー」(平気平気)と同じレベルに持っていき流行らせようというネタは、良かったのだが。メニュー15参照
これからは素人落語会を引退し、素人芸能評論家としてホームページに文章を書いていくそうである。またプロデュースや制作の仕事も完全に辞めるらしい。それより面白いことが、やらなければいけないことがあるのだろう。何よりの落語好き、自分だけでなく大勢の人が楽しめるよう、芸人紹介や落語会の案内は積極的に続けていくそうである。新しい道に期待し、今までの活躍に?拍手を送ります。
宍田権助と林檎亭々主星野時夫は、同じ人物だが違う人格である。つまりグレートムタと武藤敬司の違いである。
写真は、針山の永井光雄さんに拝借。
その2三山亭山三師匠。「浮世根問」まくらもいいしゆっくり目に丁寧に演じていた。開口一番で客がどんどん入ってきて、座るところがなくなるほどだつた。のべ150人くらい入ったろうか。席を見つける騒ぎがあったりして、そんなやりとりの中で一席。ついたての後でメンバーがきいている(と)も。つかみのネタが松井田町と片品村の対比、面白かった。このくらい笑いが取れればあとは、スムースに本題へ。お客さんは、どんな会なのか不安のあるところに山三師匠を見てこれは大丈夫だと、、楽しめると最初に感じただろう。芸は人柄か。プロにしろ素人にしろ年とともにこういう芸人が好みになってくる。この人だけの土地にあったまくらを話せるのは好きだ。枝雀も志ん朝もこれをやらない。できないのか。
林檎亭々主はこの師匠から自ら刻んだ石の印鑑を貰った。岩崎鷹山を名乗り趣味で、イヤ、趣味の域を超えて書や絵や刻印の芸術をやっているらしい。物静かなおだやかな師匠である。
その3金融亭遊志師匠。「饅頭こわい」基本的な話の運び方が上手い。まくらにお色気ネタ、それがバカ受け。好きな素人芸人の一人。最初は良くきいていたが後は自分の出番が気になりきけなかった。また途中でマイクロホンの交換やお膝送りの打ち合わせで良く聴けなかった。時間も予定通りにおさめてそつなくこなした印象。欲をいえば個性、キャラクターの強調がもつとあっていいというところか。
その4新風亭早朝師匠。「紀州」袴をはいての登場に迫力がある。要望芸風に説得力がある。よく似合った話だった。これからも、講談ネタ、や歴史ネタ、侍ネタがいいと思う。少し話の間がありすぎたのか、セリフ忘れに見えたところがあった。テープのコレクションが膨大で何千とあるらしい、その中からさがして、誰もやらないようなネタ、誰もきいたことのないネタというのをやるといいのでは。
その5礼々舎馬ふん師匠。「目薬」演題を決めてなくお客様に合わせてやったようだ。つかみネタというか、いきなり爆笑。一番評判が良かったのではないか。場慣れはしているだろうし、客に会わせることもできる。ただ一言いわしてもらえば…その一言もないんだけど。これはすごい。艶笑話でないものが今度ききたいというところ。
その6空巣家小どろ師匠。「南瓜屋」与太郎の話でその与太郎のキャラクターができあがっていた。まくらの与太郎はすきだなぁ。声の張りといい自信にあふれた高座は経験を積んでいることがわかる。とにかく頭以外は昔と変わらず若さがあった。安心して聴けるところが嬉しい。落語通の仲間は、やっぱり上手いねといっていた。
その7柱冬団治師匠。英語落語「動物園」 この日の落語会の話題を独占。なぜここで英語落語か。擁護派少数と批判派多し。時代です。素人落語会に英語落語が登場する時代です。わたしは擁護派、拍手喝采。これによって解ったこと。これを聞けない客が多かったこと、そして解らないとついに隣の人と話を始めてしうこと。落語会は、30回以上やっている村、子ども劇場も、片品芸能鑑賞会もある、全国的にも珍しい2大鑑賞組織のある村で無造作にも自分が解らないとはいえ世間話を始めてしまうお客が多かった。つまらなかったらそっと外にでてくれた方が良かったかな。いやいや15分静かに絶えるべきだった。「私は良かったけど、私くらいまでなんとか解った」とか、数は少ないけど楽しんだ人がいたのが嬉しい。(と)は表方の仕事でほとんど聴けなかった。ほんの2〜3分聞いたけど面白かった。本人の希望優先ですが、英語落語の不評の責任は、制作者に強くあります。しかし反省はしない。しないはずだよもう制作はしないのだから。
そして一つの提案。この落語、英語落語は、英会話教室、高校大学などの英語クラブ、さらに中高校などの学校寄席に出演すれば受けるだろうし引っ張りだこだろう。どうでしょうこの案。落語会を続けたい人よ、学校寄席を営業で取ってくれば。
その8世間亭廣加郎師匠。「厩火事」おさきさんがよく描かれていた。まくらは夫婦のまくらがいい。自分の夫婦感を話してから早めに本題に入ればなを良かったのでは。私はこういう話はあまり好きではない。が聞きたい人もいる。素人ではやりたくもこの女性が難しくできない。この師匠は上手くこなしている。
その9シャルマン藤井先生。新ネタ超能力は面白そうだった。でも奇術は楽屋で聞くものではない。ただ最初二つくらいちょっとした奇術でオオットと驚かせておいた方がよりその後が盛り上がるのでは。
その10桂 前治師匠。「漫談」ていうのか、いろんなところで落語をやったというトーク。金原亭伯楽師匠で聞いたことがあった。うまいし、すごい。おまけにこの師匠の本業が脳外科のお医者さんなんで病院や養老院などのネタは、やけに説得力がある。医者もできる噺家と打ち出していくと、プラスとマイナス面がでてくる。そんなことは、百も承知だろうが、どうしても偉そうに見えてしまう。近寄りがたく。実際頭もバツグンにいいのでなおさらだろう。だから単純に楽しむことを脇に置き好きか嫌いかという評価をしてしまう。超ナンセンスで受けるようになればすごい。押している時間を合わせてくれたので古典落語は聞けなかった。次の機会に。6/3国立演芸場で独演会をやるという、大変な師匠だ。もしかして群馬落語芸術協会を一緒にやっている、元群馬落語会の近眼亭無学師匠が改名し、現立川流Cコースの立川志ん朝さんもでるのだろうか。
お礼の手紙を書いたら次々感想が入るけど、まとめるととにかくいい落語会だったという。そのあと好きずきの感想をいってくれる。
当日の落語会は、3時間半の長丁場。やる側もつかれたが、一番疲れたのはお客さんだったろう。お疲れさまでした。
またこの感想を読んで下さった皆さんもお疲れでしょう。ありがとあんしたー。
ビデオ鑑賞 2000/4/12 (と)
ときどきビデオを見る。ソフトはとにかくたくさんあるのだから、疲れないときはなるべく見ることにしている。
『風の王国』。京都の小さな村の野球部に所属する高校生が、卒業するまでの一年間を描いた青春映画。監督も役者も知らない。別に知らなくていい。見終わったあとチョット爽やかな気分になる映画。自分の高校生の頃と比べるとずいぶんと充実している高校生活だったろうなぁと思う。
『マトリックス』。話題の映画で、家族はみんな映画館でみていた。最も婆さんは、見てないけど。うちの婆さんは、80歳になるのだが映画館で見た一番新しい映画は、大竹しのぶの『ああ野麦峠』だ。あの映画もなかなか良かった。結核になって、野麦峠の頂上で、兄に背負われ帰郷するときふるさとの飛騨の方角を見て大竹しのぶがやつれはてた身体で兄に抱かれながら「飛騨がみえるー」というシーンは泣けました。それはさておき『マトリックス』は面白かった。超空想科学映画てぇところだ。ゆっくり筋を追って子どもと話したりして、ほぼ理解できた。ビデオには、メイキングが25分もついているので特撮の知識もふえた。
『シンプルプラン』。予告編を見てどうしても見たくなり、レンタルしてきた作品。クラーイ、後味の悪い映画だ。金のために全てが狂っていくというストーリー。 現代は、世の中で起きることが劇的すぎて、小説や映画もかなわない。だからこれらの映画を見ても驚かない。お金より大切なものがあり、それがこれだよとちゃんと言ってくれるものでなければ感動はしないだろう。
映画好きの、田辺ルームのKISAKO女史もこの映画の感想を載せていますのでのぞいてみて下さい。ここをクリック。
いい映画ならいくら見たっていいぞ 2000/4/11 (と)
子どもには、常々言っている。「いい映画ならいくら見たっていいぞ」と。良い映画?とはどんな映画か…難しいところもあるが。
この日は、春休みの一日を隣の優太君(右)と貴泰が林檎亭でチャップリンの『サーカス』を見ていた。
寄席見物 なんばグランド花月 2000/3/30 (と)
こどもに吉本を見せるため大阪まで連れていった。子どももかみさんも大阪は初めて、オレは5回目くらいになる。出演は、しましまんず、林家小染、新・小ずえみどり、チャンバラトリオ、ジョニー広瀬、コメディーNO1、ハンドバランスアクト・ロンカリア、ハイヒール、月亭八方、おか・けんたゆうた。それに吉本新喜劇、この日は、吉田ヒロ、桑原和男、島田珠代などが出ていた。このうち何人知ってますか。かなり面白かった。中でも、けんたゆうたは、得意の怪談ネタ。トリをとっていたがなかなか上手い。にぎやかな漫才の中で小染が「相撲風景」をやっていたっけ。八方は、若の花を例に出して「トップにならずに程々に」というまんだんネタ。さすがに視点がいいのか面白い。吉本新喜劇はくだらない。良くこれほどバカバカしいのをやっている大したもんだ。漫才は、好きだし面白いけどどうしても人間が描かれていない。二人のキャラクターだけだと思う。そんな中でハイヒールのヤングミセス二人の漫才の会話が、キャラクターには代わりがないが、なにかキャラクターを越えたように感じた。春休みのせいか、定員は1000人くらいだろうが超満員だった。
これだけはいれば儲かるだろう。
オレ達は、入場料3800円のところ、近くのチケットショップで1500円のを見つけて入った。開演30分前に行ったのだが席は後ろの方だった。
4/16の沼田市の桜祭りに商工会の青年部が吉本お笑い芸人をよぶとホームページに出ていた。桂三風ともう一人。これは、私の想像だが、吉本の地方進出の布石だと思う。以前片品村役場にも吉本興業から、村おこしイベントで一緒に芝居を創りませんかという売り込みの、ファックスも来ていた。つまり積極的に地方に芸人を売り込んでいる。さすが吉本だなぁと思う。東京の若手落語家も、もっともっと自分たちをアピールして地方に売り込んでいっていいと思う。
『苦悩する落語・21世紀へ向けての戦略』 春風亭小朝著 光文社 KAPPABOOKS 2000/4/4(と)
小朝師匠がいい本を出してくれました。タイトルはすごい、まぁ内容はこれからの落語会を少しでもいい方向にしていくにはどうしたらいいかという落語家の側から書いた本だ。落語界も古いねぇとか、どうしてこんなことができねえだっぺとかいろいろと感じた。落語界もこの辺の田舎の地域も同じだなと思った次第です。…駄目だなぁーと。
そこで小朝師匠の改革案が実現したときには、オレ達落語ファンも応援しなきゃぁなんねえと強く思いました。とりあえず、落語の感想を書いているホームページオーナーは、褒めてあげて、さらにホームページを持っていたりメールアドレスのある落語家には、褒め言葉をプレゼントしましょう。
ファンタジア2000 2000/3/31 【の】
大阪港のそばのサントリーアイマックスシアターで家族でみた。アイマックスシアターはフィルムが35ミリの10倍以上、スクリーンは、高さ20メートル、幅28メートルの超大型。一昨年の暮れに新宿の高島屋で見たが、その時は3Dの実写だったので一人一人イヤホンと眼鏡をかけてみた。その時の方が画面が間近にある感じは強かった。今回は2Dのアニメだったので普通の映画のような感じで楽しめた。
こどもたちもそれぞれ楽しんだようだったが私が印象に残ったのは「ローマの松」と「火の鳥」だった。ファンタジアの旧作もビデオであるのでこどもたちは見て知っていたが私はきちんと見たことがなかったのでセリフがひとつもなくて音楽だけで映像がそれについているというのは不思議だった。でも、見ていると音楽が見えて映像が聞こえるというキャッチコピーも解ってきた。大きな画面と、音響の良いところでゆっくり味わえて良かった。
セントラル・ステーション 2000/3/16 【と】
98年のブラジル映画。世界を感動させた映画らしいが知らなかった。D吉君が送ってくれたものだ。リオの駅の不幸な過去をもつ元教師の代書屋の女性と、母親を亡くし父を訪ねる少年の交流を描くロードムービー。この映画を見るといかに日本が進んでいるかわかる。いつの時代なのか、テレビのリモコンがでてきた頃の時代とはいえ貧しい国であることは確かだ。代書屋が商売になっていた時代。思わず枝雀師匠の『代書』を思い浮かべてしまった。けして自分から選んでは見ない映画なので新鮮ではあった。金が無くなって窮地を凌ぐところは、なかなか感動的だった。今年の高崎映画祭、80本の中に入っている。
レーザーディスクとビデオ、名作から新作まで100本以上のみてない作品が棚にしまってある。仕事の疲れがでない今が見時であり時々見ている。そろそろ映画館に足を運びたくなった。
柳家小三治一門会 2000/3/12【日】6時開演 北橘村中央公民館 【と】
久しぶりの落語会楽しみに出かけた。小6の長男を連れて早めに会場に着いた。時間があれば近くを歩いたり、近くの温泉によったりする。開場時間が早かったので席をとり近くの食堂で夕食をとる。終演後だと家に帰るのが遅くなり、こどもの学校があるからだ。ここの食堂に入っただけでもこの村を、一部を知ることができる。もぎりをしていたのが沼田演劇をみる会の運営委員をやっていた三田さんだったので驚いた。ここで働いているという、世の中狭いものだ。もう始まる前から往復120qの落語鑑賞のドラマが始まっている。
番組
千早ふる 柳家三之助
やかんなめ 柳家喜多八 ネタは、初めて聴いた噺。商家のおかみさんがしゃくをおこし、やかん頭の侍の頭をなめる噺。
演題は立川談幸師匠に教えていただきました。(3/13早朝追記)
仲入り
マジック 花島世津子
山崎屋 柳家小三治
教育委員会が予算をとっているらしく、1500円で見せてもらえた。安い。村外の者とすると本当にありがたいことです。明日お礼の葉書でも出すベエ。村の人は、800円だったらしい。本来なら3000円か3500円でもおかしくない。中学生以下が6〜7人くらいいたでしょうか。あとはおじさん、おばさん、爺さん、婆さんだった。
500席ほどのいい会場で落語には、最適です。初めての落語会とかいってましたがこれからも誰かが主催してやって貰いたいものだ、誰を招くかが問題なんだけど。内容的には、いい人は結構いますが、客を呼べてさらに内容がいいというのはむずかしい。こういうところが主催してくれると、芸人さんもギャラはいいだろうし、とりっぱぐれはないし、客も儲けまで入場料に含まれないし、うまくいくと予算が付くから入場料が安くなる。さらに内容は、落語なんだから問題ない。いいことずくめだ。どこかの教育委員会の方またお願いします。昔、小三治師匠を利根農林高校の予餞会にお願いしたことあったけど「芝居でも何でも芸事は、いいものでなければ駄目だだよ」と教えて貰ったことがある。高校生は、なかなかそんな催しを開いても聴いてくれないという先生の言葉を裏切って、見事な落語会にして生徒を唸らせてくれたことがあった。
前置きが長くなりました。三之助さんは、若さがあってよかった。二つ目になったばかり将来有望だと思います。喜多八さんはたぶん初めて聴いたのだと思うがよかった。それぞれをちゃんと演じ分けていた。なかなかいいと思いました。何かでてくるときからのおかしなやる気の無いような、動きのキャラクターをもっと強調して、そういうキャラクターで世の中を見るようなトークを展開していけば面白いのではと思いました。マジックは、ひざがわりという役目をちゃんとやっていましたし、何度も見ているので安心できますし私は、しゃべりも好きです。
小三治師匠も年取ったなぁと少し思いましたら、もう60歳だそうです。それなら若い若い。まくらから『山崎屋』導入部は、ぐいぐい引きつけて相変わらずすごい、こういう師匠を招けばまた落語会も見直されるのでは。初めて聴いた小三治師匠の『山崎屋』。親と子という視点でとらえればゲンダイでもよくある話。徳三郎がどういう人物か今ひとつよくわからなかった。もう一度聴いてみたいところ。
わが家の自慢は親子二代で小三治師匠のファン。これで一緒に5回聴きに行きました。家で、楽屋に連れていってやろうかときいたところ「今日はいい」というので次の機会にしました。楽屋を訪ねるならお土産に農産物の穫れるときだなと思っております。そろそろ次男も落語についてがなきゃぁなぁ。
サイゴマデ 、ヨンデクレテ 、アリガトアンシター 。
沼田演劇をみる会苦戦中の例会『薮原検校』 2000/3/12 【と】
沼田演劇をみる会の会員減少の中、82回例会の開演前に会長の永井さんが舞台より異例の会員さんにいくつかのお願いをしていた。でも聞いていない人が多かつた。その割合は、二割か三割だろうがうるさかった。駄目な奴らだなと強く思った。したがつてこの苦しい現実は伝わったのかどうか不安だ。沼田というちいさな町とその周辺の八ヵ町村約10万人の地域での鑑賞活動はもう無理なのか。自分自身が会員を増やせないだけに悔しい。これでまだ会員が減り続けると存続はむずかしい。4月には、黒柳徹子さんの芝居が来るので入会には、チャンスです。
一昨日の例会『薮原検校』、これは傑作です。戯曲として読み物としても質が高く面白い。杉の市が悪の手をつくし江戸時代の目くらの最高位まで昇り詰め、最後にその悪行がばれて処刑されるという陰惨な話。このつらい内容を笑わせながら描くのだが笑いが大きければ大きいほど悲惨さが強まつた。装置、音楽、構成、小道具などなど細かなところまで気を使い最高の舞台に仕上がっている。役者も、前進座の嵐広也が健闘、藤木孝は格好いい、中村たつさんは上手い、ほかの人達も脇役として一流であった。ここがもう一つ…というところも、あるにはあったが、ソンなところはどうでもいい。
暗いくらーい話だけど、あー面白かった。
春風亭小朝が枕に、ハナホキイチ、というような名前を出していたことがあった。誰だかわからず何度もテープを巻き戻してきいたけどわからずじまいであった。その謎が解けた。塙保己市【はなわほきいち】と言っていたのだ。この芝居で重要な役割を演じた藤木孝演じたところの江戸時代の盲目の学者のことであった。小朝はすごいところに気を使う。
柳家小三治師匠の盲人のでてくる落語『心眼』の枕で差別の事をふっていたけど、もう一度あの噺を聴いてみたいなぁと思った次第。
実演は何度でもみたい。生の舞台の素晴らしさを堪能したい。それには働くことが第一歩かな。働いてお金を貯めて見に行く。自分と家族、特にこどもにたくさん見せたい。それができれば周辺の人、地域の人と一緒に見られれば…。そんな活動が沼田演劇をみる会の発足に参加したことや片品芸能鑑賞会をつくったこと、さらに民宿寄席などの活動だったのだが。いましばし休養中。
「薮原検校」 2000/3/10 沼田演劇をみる会例会 地人会公演【の】
井上ひさし作品を木村光一が演出した。1973年が初演。海外公演も重ねている。ただ今回の主役嵐広也はまだ初めて。
井上ひさしの初期の頃の作品だから大変期待していた。会場にも問題があるのかもしれないが初めの方がセリフが聞き取れなくて閉口した。「検校池」などと東北地方で盲人達がどういう扱いを受けてきたかという導入の部分が聞き取れない。またテーマになっている歌も韻をふんでいて面白く作っているのだが聞こえないのでどういうふうに面白いのかわからないといったところ。盲太夫の話もどうゆう漢字を当てはめればいいのか思案するようなむづかしい言葉が多くて大変だった。休憩を挟んで3時間あちらこちらに笑いの要素が入っているので見られたが結構疲れた。
印象に残ったのはまだ初めのところで津軽で食べていけなくなった盲人達が秋田に移動しようとしたところ断崖にしつらえてあった導きの綱が彼らを日本海に導いたところ。それが何百人もの盲人達に来られたのではかなわないと思った秋田藩の苦肉の策だったところ。主人公の杉の市が盲人に生まれたのは親が一人の盲人を殺した因果が子に報いたところ。そしてそろそろ検校の地位につこうというときに塙保己市と話し合うところ。どんなに学問があっても、お金があってもめあきは盲人を差別するという結論になったところ。うまく言えないが妙に説得力があった。
今回、耕介に見せたいと思って連れていったが「面白かった」という感想。後の席のおばちゃんがいちいちあいづちをうったり感想をつぶやいたりするのがうるさかったがそのくらいで注意しては大人げないと思ったそうだ。大人でもないのに。
素直に作品にはいるというよりも「一人で何役もこなしているなあ」とか「大道具の使い方がどうだ」とかいうほうにめがいってしまうのが自分ながらに惜しい。「イーハトーボの劇列車」を紀伊国屋に見に行った頃の昔のようにもっと素直に舞台を見たいのにと思う。
高崎映画祭 14th 2000/3/9 【と】
高崎映画祭が今年も3/25から4/9迄連日市民文化会館を中心に行われます。やく80本の映画が上映されるのだが、私が見たのはたったの一本だけだった。『アドレナリンドライブ』という矢口史靖監督作品で石田ひかりがでていた。ちょつと面白かったかな。映画を少しは見ているつもりだったけど、このラインアップを見れば何も見てないと同じだ。これは驚きで、趣味は映画などとはとても言えない。いつもこの時期は、りんごの剪定の追い込みで忙しくなかなか足を運べない。今年はどれも面白そうだし、上映されるのにはそれなりの理由があるだろうから急にでもいいから、とびこみで是非行きたいと思っている。パンフは、セーブオンの各店に置いてあるし、ホームページはここからどうぞ。
『死んでも忘れない』 乃南アサ 2000/3/8 【の】
図書館に二週続けて行けなかったため人に借りたままほこりをかぶっていたこの本を手に取ることになりました。この前に「暗鬼」と「五年目の魔女」を読みましたがどれも怖い話です。「暗鬼」はちょっと異色かもしれませんがこの「死んでも忘れない」は本当にこれと同じ事が隣であるいは自分に降りかかってきてもけしておかしくない話の流れです。中学生のいじめについてはまったくこのままよく知っているものだと感心します。描写も的確です。そうしてみんなが追いつめられていく様子が胸に迫ってきます。どきどきどきどきしてもしこのまま救いが無く終わってしまったらどうしようと思いました。もう読むのをやめてしまおうかとも思いました。「五年目の魔女」のような毒のある終わり方だったら立ち直れなくなってしまうと思いました。これから読まれる方のためにこれ以上は言えません。こんなに身近な話よりどんな殺人鬼がでてきてもケイ・スカーペッタでも読んでいる方がよっぽど気が楽だ・・・とこれが本音です。
『雨あがる』 前橋駅前文映 2000/2/13 【と】
山本周五郎の原作だからよほど下手な監督でない限りいい映画に仕上げてあるはずだ。と思って出かけた。剣の達人だが優しい不器用な浪人と、夫を思いやる妻が、雨のため川止めになり粗末な旅籠で過ごす数日の話。これをゆっくりしたテンポで淡々と描く。
寺尾聡と宮崎美子が夫婦役で好演。妻が「何をしたかでなく、なんのためにしたかが大切」というようなせりふを最後の方で夫に言うところがいいシーンなのだが、押さえに押さえた演出だった。立ち回りもほんの少しあるのだが、動きの少ない、この夫婦の愛の物語だ。そしてそれは現代に通じる。やぁ面白かったとか、感動的だつたという作品ではない。降り続いていた雨がヤッと止んで人々の生活が活気づくように始まるという内容もあるのだが、私の感想も長い強い雨が止んで、やっと野良に出られるような心持ちになった作品とでも言いましようか。雨は上がったけれどまだ晴れていないというような。…この感想実際に見ないとわかんねえだろうなぁ。
市内の映画館にいったのだが、比べると何もかも郊外駐車場付きの新型映画館に負けます。高崎の松竹電気館が休業になったとか。往復160qほど車に乗る、映画鑑賞も一仕事だ。
子どもも連れていこうとしたのだが、下の子は、風邪気味。上は、何か予定があるらしく…といってもゲームでもやってたのか、行きたがらない。かみさんは仕事、結局一人で出かけた。今日は一人でも気があわなかった。
『警告』パトリシア・コーンウェル 20002/5 【の】
バージニア州検屍局長ケイ・スカーペッタが主人公のお馴染みのシリーズの10話。発売を待って買うのはこのシリーズに限っている。
ケイに無性に惹かれるのは私がとうてい持ち得ない冷静さを持っているからだと分析しているが、そのほかにもこのキャラクターの魅力はいろいろある。手際よく料理をつくるところ。部下や周りの人に心使いを欠かさないこと。マークに続いてベントンまでも死んでしまって今度はやけにハンサムな青年が現れたがいったいマリーノは蚊帳の外でいいのか。結局ケイは今いくつなんだ。といろいろ考えることもあるけれど、とりあえず結末まで読んでまたゆっくり読み返すつもりです。
最近、2話の証拠死体を読み直してみたけれど比べると作者が自信をつけているのがわかる様な気がします。
『シークレット』自宅ビデオ 2000/1/29 【と】
冬はねんじゅうビデオをみる。林檎亭の事務仕事を明日のばしにして。D吉さんに貰ったものや、沼田の文真堂から借りてくる。アメリカの百姓の話『シークレツト』というのとアクションの『ヘリコップ』というのをみた。みた後「いまいちだなぁ」というのが決まりぜりふでかみさんから「またそんなこと言ってる」とよく言われる。『シークレツト』はアメリカの3代続いた旧家の父親と三人姉妹の確執をめぐる話。父と娘には、ある秘密が隠されていた。重くくらい話で救いはない。長女の回想で始まり終わる話だが、最後のシーン、
とうもろこし畑が広がり、ナレーションに「初めて明るい光をみた」とありフェイドアウトとなるのだがとにかく重い話であった。何千というビデオの中から、どれに決めるか選ぶのがむずかしい。その基準は、アクションでスカットするもの、社会派サスペンス、そして海外の百姓の出てくる作品を選ぶ、この三つがレンタルビデオ店での作品の選び方。なかなか良い作品には巡り会えない。
映画を見るときに立川談志師匠の『この映画見てこいよ』も参考にする。皆さまも是非参考に。
『シックスセンス』沼田キネマ 2000/1/21【の】
沼田の映画館にはいると作品よりも、入館者がどのくらいいるかとかに気が行ってしまう。それでも今回は私を含めて7人。金曜の昼にしてはいる方だろう。あんまりお客が少ないと招待券ではいるのが悪い気がしてしまう。でも、持っているのだから使うけど。
映画ははじめにこの映画の秘密を見てない人には話さないで下さいと前置きがあるにもかかわらず、話さずにはいられなかった主人のおかげで冷めた目で見てしまったがまあまあ面白かった。あの少年がこの特技を持ったまま一生生きていくとしたら結構すごい。その覚悟を決めて火事場で死んだ人の話なども聞いてやっていたわけだろうが。初めに教会で人形に話させていたことと、医者が昔のテープを巻き戻して聞いていて閃いた言葉が同じものなのかとか、最初の場面で発砲した青年と少年をだぶらせているようだがどういう関係なのかとか一度見ただけでは解らない。中程に旦那に虐待されたらしい主婦が出てきたがあれはゴーストでお母さんではないのかとか見終わっていくつも疑問の残る映画だった。
『豚の死なない日』『続・豚の死なない日』ロバート・ニュートン・ペック 2000/1/14 【の】
今年始めて読んだ本。アメリカ開拓時代の貧しい農民の家族、特に少年の日常について描かれている。筆者の自伝。不景気。異常気象。稼ぎ手である父親の死を13才の少年がどうやって乗り越えていくか。ともに働く牡牛も倒れ、一家にミルクを与えてきた牝牛も年老いて役に立たなくなり、少年の手で葬られ、あるいは肉屋の手に渡される。そうしながら少年が家にいる母や大叔母もいつか自分が送らなくてはならないのだと思いを馳せるところが土と共に生きると死もまた日常の中にあるという気がしてくる。教えるはずの父親を亡くした彼に、近所の男が昔自分が冒した過ちの結果を話して、女の子と面倒を起こすことがないように諭す場面など村中で彼を見守っていて実に感動を呼ぶ。お薦めの一品。
『エンドオブデイズ』子どもと時夫 2000/1/2 【と】
去年は、浅草演芸ホールの初席に行った。今年は、かみさんが仕事のため、子どもといつものムービックス伊勢崎に行き2本の映画を楽しんだ。『ワイルドワイルドウエスト』は、ウエスタン、エスエフ、コメディーというところで面白くはあったが、人に薦めるほどではない。『エンドオブデイズ』はお金をかけてつくった、このお正月映画の目玉作品だが大したことなかった。見ているときは、ドキドキしたところもあったが見終わったら、なーんだというところ。サタンと元刑事の戦い。刑事役のシュワルツネガーに座布団一枚。サタンかー?サタンはなじみが薄い。立川サタン次という噺家がいるが。
子ども小6の意見によると、正月映画は、『マトリックス』が一番だとさ。