<主人公だった。神戸ちゃんもでていたし、松たか子や吉岡秀隆もいい。脇役のトップ緒形拳が凄かった。何か大切か教えてくれるような映画でした。

「誰にでも秘密がある」12月11日
 初めてみた韓国映画の娯楽編。恋愛映画なんだけど、一口でいうと「スケベな、女たらしみたいな主人公の不道徳映画といいましょうか。チゥ・ジウというのがでたけど、その人を見ただけでも良いかな。
 一つ特筆すべき所は、それほどでもないか、世界中でこの手法はよく使っているから。一度一つのシーンを一人の人物の目を通して描いておいて、後で近くにいたもう一人の人物の目を通して描いて物語は進んでいく。主人公が、三またかけている女性の3人の女性の目を通して、三通り描いている訳です。
 この説明ではわからないかなー。じゃあ見てみれば、見るほどではないか。これ恋人同士で見るのが一番いいかもしれない。

立川流広小路寄席 12月18日
 久しぶりに立川流をみる。お目当てのぜん馬さんがでなかった。トリの左談次面白かった。えーネタは…思い出せない。たしか番頭がでてきたかな…。仲トリ龍志も上手いけど何か今ひとつ。これは落語家の責任でなく俺の責任かな…。
新宿末広亭 11月13日
 久しぶりに寄席に行く。ちっとも面白くなかった。小ゑん、小燕枝など悪くはないのですが、何か気が乗らない。早めに上がったベテランの大きな名前の人など、本当に下手だった。「転失気」をやったのだが、よくこれだけ下手にできると思うほどで、それも凄いと思いました。柳家紫文は面白かったが…。椅子も新しくなったりしたが、何となく末広はくらい。案内の女性の制服がくらい。山田洋次の映画にでてくる下町の食品工場に勤めるお姉さんのように見えた。
 …で落語が大好きな俺が、落語協会の番組を楽しめないというのは、寄席や落語家の責任でなく、俺自身のどこかに問題があるのか…とも考えた。体調も悪くないし、その前の遊びも上出来のいい日だったはずだ。ましてや結婚式帰りだったし…。今の俺が満足できる落語家と言えばほんの数人の落語家しかいないようだ。でもまた寄席には必ず行く。近いうちに…。


津軽三味線岡田修コンサート 越本音昌寺 10月16日

 コンサートは年に数回しか行かない。いけないが正しい。近くで津軽三味線のコンサートがあるというので、出かけた。チケット売りも手伝い、当日までに気持を高揚させていった。本来なら、家の子供たちも行くべきだが理解をして貰えず、かみさんと二人だけで出かけた。
 昔、柴田恭兵の主演で「夢の祭り」という良い映画があった。津軽三味線を弾く若者とその師匠の話だった。長部日出雄の原作・監督で、いまでもLDを持っている。後で聞いたら、岡田修さんは、この映画作りにかかわり、三味線の指導もしたという。この映画に関われたことは幸せだったとどこかに書いてあった。
 演奏は素晴らしかった。特に岡田さんの三味線のルーツを大事にした取り組みは、心打つものがありました。CDも開演前に買い求めたのですが、この中に収められている「火の鳥」は素晴らしい演奏でした。三味線は打楽器でもあります。これは日本のジャズという感じでした。門付けをしながら各戸を廻る、盲目の三味線弾きがよみがえるようでした。越後の瞽女から始まった津軽三味線のルーツを語りながらの1時間半、お寺の本堂という場所や、お客さんを迎える篝火もコンサートの気分を盛り上げてくれました。いま思い出してもいい演奏会だったと思います。
 これを主催してくれた、カタシナクションの木暮さんに深くお礼をいいたい。

ステッピングアウト 前橋労演例会 9月

 前田美波里主演のミュージカル。朝5時過ぎに起きて一日一生懸命働いて、片品から前橋に芝居を見に行くということは、だいぶ疲れます。舞台の出来が疲れを消してくれたと思います。
 タップダンス教室に通う女性達と一人の男性。それぞれ悩みをかかえていきいているのですが、どうにかタップダンスの発表会にこぎつける物語です。芝居の内容が、観客につまり私に訴えかけているようでした。今風にいえば、芝居全部を通して、星野時夫の人生に「お前の人生はこれでいいのかい」とツッコミを入れてきたような感じです。それに私がこれからの行き方を通して答えていくような…。

 隣村川場村出身の宮内良さんもでていました。いいミュージカル俳優に育ったなと嬉しくなりました。

朗読劇 8月21日 民宿かしや

演 目 ●三年目(劇団昴公演)   ●臆病者(わらFONT> 2005/1/6(と)

 8月から溜まっていた感想をやっとアップできました。書き殴ったという印象ですが、私自身の心には深く残っています。このページは尋ねてくれる人も少なく、削除してもいいのですが、自分の記録として残しておきます。読んで下さった皆さんにお礼を申し上げます。アクセス解析をつけるとどなたが読んで下さったかわかるようになります。近日中にそれをつけます。
 11月23日に「夕映えの道」という映画の夜の部を片品村文化センターに見に行ったら、地震で中止になりみられませんでした。相当ガッカリしました。広報してあったのにそれなりの対応ががなされていなかったのを思い出しました。仲間同様の人達がやっていたので、ま、いいかなと思ったのですが、よく考えると適切な対応はなされていなかったように思いました。今、感想を書きながら思い出したのです。誰と誰が話し合って、なぜ中止にしたか掲示あるいは説明をするべきだったかもしれない。ほんの数人しかその対象がいなかったとしても…。とっくに過ぎたことをよくここまで書くねと自分でも思います。

映画「タイマグラ婆ちゃん」  花の駅片品 12/23
 
 この映画は、「花の駅片品・花咲の湯」さんが、私たちお客にくれたクリスマスプレゼントでした。ありがとうございました
 岩手の早池峰山の麓の小さな集落タイマグラに住む80過ぎのおばあさんとお爺さんの日常を細かにゆったりと描いたドキュメンタリーでした。この婆さんのほんの10bほどの身近な場所を丁寧に描いてありました。懐かしい味噌玉吊りのシーンが印象的でした。大切なものは何かと問い掛けてくれた作品でした。

月夜の道化師 文学座公演 12月20日 高崎演劇鑑賞会例会
渡辺えり子作 鵜山仁演出 神保共子・金内喜久夫出演
 渡辺えり子は凄い戯曲を書く。現代性にすぐれ、戦争を考え、男と女の愛を描く。本当にいい芝居を見ると心が豊かになる。
 高崎の演鑑は会員が激減。なんとか増えて欲しいと思う。高崎近辺の人は、是非入会を…。

映画「隠し剣鬼の詰め」 12月11日
山田洋次監督。この映画は面白かった。とても寅さんの監督とは思えない。藤沢周平の原作で貧乏だが、文句なく格好いい座)
平成16年8月21日(土)午後7時00開演
田舎芝居わら座公演 劇団昴公演 
三年目:脚色・演出/河田園子, 原作/山本周五郎「三年目」
臆病者:脚色・演出/澄魚(ちょうぎょ),原作/山本周五郎「ひとごろし」

 芝居をより簡素にしていけば朗読劇になる。それでお客を掴めるならこれに越したことはない。しかしだんだん動きを取り入れたり、衣装を着たり、舞台装置をつけたり音楽を入れたり、照明を使用したりとエスカレートしていく。その方がまた面白くなる。
 余分なものを削り、腰から上の演技だけで聞く人の心に入っていく。それはなかなかむずかしいものだと思う。聞く人見る人の持っている教養というか内容によって、理解度の差が大きくでてくる。またしかし誰でもその人なりに最大限楽しむことができるのも事実だ。
 わら座は素人ですが、よく頑張って元気に見せてくれました。
 昴はさすがだと思います。更に同じ役者さんでも、一柳さんや星野さんのようにベテランになると、力があるというのがわかります。芝居が引き締まってきます。
 大好きな山本周五郎の世界にひたることができ、楽しい一夜を過ごすことができました。
 主催、プロデュースしていただいた、少年哲学堂の須藤さんありがとうございました。

2004/12/11 ムービックス伊勢崎 映画鑑賞

「ハウルの動く城」 スタジオジブリ (の)
 「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」に続いたので大きい作品かと思いきや、「紅の豚」を思わせるこじんまりした作品に仕上がっていた。原作を読んでいたのでハウルとカルシファが契約で縛られていることやソフィーがハウルを愛する気持に目覚めていく展開は知っていた。原作との大きな違いは荒れ地の魔女の結末やサリヴァン夫人の役割。原作どおりの方がわかりやすかったのに。なんであんな大がかりに戦争をしているのかハウルがどうして鴉の化け物みたいになって戦うのか今ひとつわからなかった。
 ただ今までのいろいろな作品の面影があちこちにかいま見られて楽しかった。
 
「MR.インクレディブル」 ピクサーフィルム (の)
 12月1日の映画の日には片品村文化センターで「ファインデング・ニモ」が上映されました。それがあんまり楽しかったのでまた、むづかしいことはぬきで一番ありえないようなとにかく笑えるものが見たかった。これは、当たり。お決まりの自分に自信を持ちなさいっていうメッセージもストレートに伝わるし、予想通り一番強いのが赤ちゃんだったし、さいごに悪役がマントなんかしてるから巻き込まれてしまうし。男の子はとにかく早く走れて、バイオレットはすごいシールドが作れるし。三輪車に乗った近所の子もこれぞアメリカって感じ。エンディングのテーマでいつも思う。ディズニーの作品てなんてノリがいんだろう。まったく「ダンボ」からこっちずっと一貫してる。
 孤島にできた不思議な要塞、ロケット弾の発射、逃げ回るスーパーヒーローのスーパーなこどもたち、アニメでなくてはできない息をも継がせない出来上がりでした。何でも凍らせちゃう助っ人も楽しかった。


第2回ぬまた寄席 利根沼田文化会館大ホール 2004/8/8(と)
 仕事が忙しい、なかなか遅れている野良仕事が追いつかない。いつも言っている仕事が遅れるとろくな事がないということがおきている。…で乗用車のエンジンがダウン、そして廃車。かみさんの軽四が橋と大喧嘩し、病院に入院、これは車が入院、人間でなくて良かった。
 どんなに忙しくても落語会のキップを売る。それでも落語会を聞きに行く。そして開演2時間前に行って高座の準備や駐車場の係を手伝う。暑い中くたくたになって車をさばき、あさ4時起きなのに昼寝もなく、こらえながら落語を聞く。

      番組
落語 片棒       三遊亭歌彦 
奇術 お喋りな奇術 伊藤夢葉
落語 青菜      林家たい平
     仲入り
物まね 徒然草    江戸家まねき猫
落語 ストレスの海 春風亭昇太

 アー楽しかった。
 たいヘ平はそうとう上手くなった。明るいし落語会のリーダーになるだろう。
 昇太は古典を聞きたかった。これならなかどりと交代した方が良いかな。まくらの漫談は面白い。
 
 入りは当日になるとかなりの処までいって赤字を免れる。これは大したものです。関係者に感謝を申し上げたい。私も関係者だかたいした足しにならなかった。
 もし続けるならば、メンバーの入れ替えが必要かもしれない。しかし、たい平、昇太を見続けるのも悪くない。


久しぶりの映画 ムービィクス伊勢崎2004/7/25(の)

 シュレック2
 今日は、時間の都合でどちらも吹き替え版しか見られなかったが、吹き替えも見るのに楽でいいな。と言うのが正直な感想。いきなり浜ちゃんの関西弁の怪物にはびっくりしたけど竹中直人の猫もよかったし。話が楽しくて、画面がきれいで、片方で戦争しながら、こんな楽しい映画作れる国ってなにかな・・・と思う。
 
 ハリーポッターとアズカバンの囚人
 本を読んでいるので、いろいろ物足りないところがある。本を読まないで映画だけ見てわかる人がいるのが不思議でたまらない。マルフォイがクディッチの試合でディメンターの真似をしてハリーを怖がらせようとして逆にパトローナムにやられる。ところが見たかった。映画では雪になっていたけど泥の玉をマルフォイにぶつけて透明マントがずれてホグズミードからホグワーツまで駆け戻ったところをスネイプに見つかるシーンを割愛しないでほしかった。はじめのおばさんが膨れるところもハリーが両親を侮辱される事に怒るところが強調されてほしかった。
 クルックシャンクスの活躍ももっとほしかったしけど、最後の時間を巻き戻すところはとてもよくできていた。

 立川談志と愉快な仲間達 前橋市民文化会館 2004/6/28 (と)

 番組
 トーク&タップダンス 談志・祝利美杏・道平陽子
 休憩
 やかん 談志

 中川弘子は代演がでたのかナー。
 師匠の文化論、文明論、ジョーク、などの前半。
 特に前日、前々日の群馬公演のショックの話は凄かった。声が小さい話、マイクを離して使うことなどで、お客さんと対立した話は面白かった。

 落語は、純文学風の難しくて、面白いやかんでした。何かひどく疲れているような印象でした。カーテンコールに艶笑小話というか、ジョーク10分ほど…。

 沼田演劇をみる会第103会例会劇団民芸『アンネの日記』 2004/6/22(と)

 民芸の大切にしている作品『アンネの日記』はあまりにも有名です。アンネの日記とインターネットで検索すれば、16000件もでてきたりします。その中で一番素晴らしいサイトは、北海道の方が開いているこちらのサイトだと思います。時間がありましたらご覧下さい。
 この芝居は昔、前橋労演でみたと思います。良くは覚えていませんが…。
 あらすじは、1942年夏。オランダに住むアンネ一家は、アムステルダムのとある屋根裏部屋に隠れました。街ではナチスのユダヤ人狩りが猛威をふるっています。昼間は声も立てられず、水も使えず、深刻な食糧不足。そんな中でも明るくのびのびと振る舞うアンネは、しばしば母や同居人たちと衝突します。でもペーターとだけは心が通い合い、ほのかな愛情が芽生えます。絶望の淵に連合軍が上陸したというニュース!解放の日は近い。だが、2年目の夏の午後、階下で無気味な電話が鳴りつづけるのでした…。

 こういう芝居も見ておかなければいけないと思っている。歴史は繰り返されるし…。SF映画を見ると必ず戦争がでてくるくらい、戦いがある。その陰には様々な人間の苦悩もあるのだろうが、そんなものは描かれていない。とにかく戦いである。最近の売れた映画はほとんど戦いがある。『スターウォーズ』『指輪物語』『トロイ』。たしか談志師匠の結論は、人間は戦争が好きであるだったかな…。
 この芝居の一番の感想は、力一杯生きたアンネ・フランクに勇気をもらったと言うところでしょうか。それにしても、女優陣日色ともゑや奈良岡朋子は年取ったナー…。たふん40歳代の役柄なんだろうが、そうは見えない。
 今回の例会は、高校生の息子も進んでみたいと言った。 学校帰りに一緒にみて帰りに乗せてきたのだけれど、車の中で二人の合評会が始まった。同じ年頃のアンネが、力強く生きたのをみてどう思ったのか…。もっともっと過酷な生活だと思っていたらしい。芝居だから緊張の中にもちゃんと面白いところも作ってあるのだと説明したが、それが驚きだったのかもしれない。高校生の時に『民芸のアンネ日記』をみたというのは親としていいプレゼントだと思っている。
 2つ前の席の小学生らしい、男の子はいろんな所で受けていた。たぶんこの男の子も良いものを見たと思う。

 この感想は、時間の有効利用の為、夕食前のビールをのみながら書き終えたものである。


 絵本作家 長野ヒデ子講演会
 利根沼田文化会館 小ホール 2004/6/13(と)

 静かに語りかけくれた長野さんの姿勢に感激しました。こんなに良い作品が書けるようになるまでには、相当、かなり、激しい…努力もしたのではないかと思います。でもそんなところは見せませんでした。
 お子さんに手作りの絵本を作ってやってから、今現在までの経過を、その時の作品を紹介しながら2時間話してくれました。最後に紙芝居の説明と、作品を実際に演じてくれましたが、新鮮に映りました。今、お笑いブームですが、その中に何組か、紙芝居の手法を取り入れて人気を得ている人達4組くらいいます。一番有名なのは、いつもここからです。あの「悲しいときー」とやるコンビです。そんなことを思いました。そして私もやってみたいと思いました。
 その日買ってきた本は『おとうさんがおとうさんになった日』童心社刊 1300円。これはいい本でした。素晴らしいと思う。子育てに迷ったら、嫁さんに迷ったら、これを読めばいい。

 おとうさんがおとうさんになった日は…。
 まぶしいんだ。
 ふるえるんだ。
 いつものけしきが かがやいてみえるんだ。
 なんだか くすぐったいんだ。
 そして、なんだか ふしぎな ちからが わいてくるんだ。
 皆さんそのわけが知りたかったらこの本を読んで下さい。

 この講演会を企画して下さった沼田絵本の部屋の大関さんに感謝しています。
 ありがとうございました。
 長野ヒデ子さんの作品についてはこちらに細かく出ています。

 ABCコンサート 片品村「夢呑」野外音楽堂 2004/6/5
 もとオフコースに所属していた3人が5年前に再結成し、そのツアーの一つのコンサートが片品村で開かれた。
 私は、何かみると言えば芝居や落語。もう音楽を聴く趣味も無くなってしまった。いわゆるスターのコンサートなどいつ行ったきりだろうか。武田鉄矢か、さだまさしか…。それともチューリップか…古いね。そうだ20年ほど前にアメリカで秋吉敏子のピアノをきいたことがある。うわーー、話にならんわい。
 こういうニューミュージックのレコードはニューミュージックと言うのも古いですネー、…CDではない。レコードは森田公一と小椋桂くらいしか持ってないナー。
 そんな私が聴きに出かけたんですから、…ま、楽しいコンサートだったと書いておきます。CDも買ってきました。サインも貰いましたが、これは猫に小判。豚に真珠、牛にダイヤモンド、猿にゴールドカードてぇところです。
 私の好きな歌、もちろん昔の歌ですが、それと決定的に違うのは、詩の内容です。詩の内容の濃さだと思いました。
 会場でオフコースの追っかけをしていた娘さんに誘われてきたと言う同級生に「トキオもミュージシャンにならないか」と大正琴同好会に入会をにすすめられた。県民会館の大ホールに出たことがあるらしい。これには驚いた。次の言葉が出なかった。

 片品村でこういうイベントを開いて下さった、主催者「KATASHINACSHON」の木暮さんと、素敵な会場を作って下さった夢呑の石橋さんご夫婦に深く深くお礼を申し上げます。ありがとうございました。
 片品村での芸能鑑賞活動に付いての考えはいろいろあります。思うこともあります。それを書き始めると時間と気力が足りないので、またいつかというこにします。今回の催しもネット上でしか応援できなかったけど、表に出ていってチケットを売る行為ができないと、本当に応援したことにはならないかなと反省した。
 チケットを買って下さった皆様、私からのお知らせを見て出かけて下さった皆さん本当にありがとうございました。


 三遊亭小遊三・林家こぶ平二人会 
本庄グランドホテル 2004/5/26(と)

 車で1時間、電車にのって更に1時間、埼玉県本庄市に落語を聴きに行く。この会は、夕食付の落語会で、落語のディナーショーみたいなものだ。もう長い間続けているようだがお客さんは多く入っていた。会費が9000円と高額なので、普通だと私など入れない会だけれど、チケットを貰ったので出かけてみた。

 挨拶   ホテル社長
 高砂や  三遊亭好二郎 
 漫談   林家こぶ平
 中入り
 替り目  三遊亭小遊三

 大変面白い会でありました。しかし会費の事を考えると、しっかりした古典落語が聞きたいところでした。
 最近古典も多く演じているというこぶへ平は面白かったけど、やはり古典がきいてみたい。正蔵を襲名するらしいけど35分の受け持ち時間なら充分行ける時間だと思うが…。何回か立ち上がったり、お客さんに声を掛けたり、父親の三平師匠を彷彿とさせてくれました。最後につまみ喰いの豆をはばかりに届けるという事になった長めの小話(?)もありました。
 小遊三の変り目は、のっていてかなり良かったと思う。実に面白かった。しかし半分の20分近いまくらが、笑点ネタ、歌丸ネタはいただけないと思う。私は途中やめてくれーと叫びたくなった。私は笑点の大喜利は見ません、嫌いですから。小遊三は笑点から離れられれば、超一流になると思いました。
 こちらの担当者さん、あるいはお客様の要望でこういう、ネタになったのか…。すぐ後ろの、何か役をしているお客様らしく、大勢の方が挨拶に見えていましたが、この方もこぶ平の高座が始まったとき、「人情話でもやれば良いのになー」と言っていたのが聞こえました。


宝塚歌劇団星組公演 『1941/愛・灼熱のカリビアンナイト(二本立て)』 2004/5/23(の)

 場所は第一次世界大戦勃発前夜のパリ。伯爵家の跡取りで今はパリで売れない芸術家相手の店をやっている主人公とその恋人のすれ違いや恋の行方を新進芸術家達の苦悩や、時代背景を織り交ぜながら展開していく作品。ユトリロ、シャガール、モディリアーニなどの名前が飛び交い、マリーローランサンが涙を流す意欲作。面白かった。
 もう一つのファンタジーの方はとにかく楽しい。ラインダンス、色鮮やかな衣装、息をもつがせない踊りの数々、そして目を見張る舞台装置。「お金を頂いただけはしっかりお客を楽しませよう」と言う力のこもった作品。毎日多いときは二回もこの公演をこなしてすっごい運動量だな、次々と取り替える衣装や道具、すっごい準備をしてるんだろうなと感心しきり。
 昔、馮裕華さんが出ていたとき以来の二十年以上ぶりの東京宝塚劇場は素晴らしかったです。一緒に行った他の団体からは一階の席をなぜ取れなかったのかという意見があったようでしたが二階の一列目、二列目という今日の席はs席の価格では最も良い場所だと思いました。今日見たことを覚えていられるように出演者の中で特に目を引いた人の名前を探してみました。星組のトップのすぐ下につけている大和悠河という男役の人が良かったと思いました。今日の収穫はこの人とはじまる前に立ち寄った日比谷ギャラリーの橋本紀子さんという絵描きさんの名前を覚えたことです。

 
詳しい作品情報はこちらです。


 パッション ムーブィクス伊勢崎 2004/5/4(と)

 メルギブソン監督の話題作。内容はもうみんな知っていると言うほど有名な作品で、キリスト教徒でなくても知っているストーリー。磔になるまでの12時間と復活までを丁寧に描いている。キリストがこれでもか、これでもかと言うほど痛めつけられるシーンは、思わず眼を背けてしまうほどリアルだ。
みたのは、みたけれどなんとも言いようのない作品でした。仏教が慣習としてしてしか心に入り込んでいない、無宗教の私としては理解できない作品でありました。「これは、フィクションですかネー」、と言うのが感想です。




桂歌丸独演会 利根沼田文化会館 2004/4/29(と)
 桂 花丸 時そば
 桂 歌丸 尻餅
 仲入り
 桂歌丸 井戸の茶碗
 
 花丸結構楽しかったです。
 お馴染みの「尻餅」は楽しかった。

 『井戸の茶碗』は目出度い噺です。。その作品を語るという事で言えば歌丸さんはあまり上手くないと思う。テレビの笑点「大喜利」の歌丸さんしか知らなければ、良かったと感じるかもしれないが…。今日の歌丸さんの落語は、私自身を納得させてはくれなかった。もう何度もそう感じたので、次からは行かないかもしれない。私は自然に厳しい見方するようになってしまった。いいのか悪いのか…。
 作品を語る落語家では、もっといい人がたくさんいると思う。歌丸さんの特徴、歌丸さんしか出せない味と言うものも無かったとように思う。歌丸さんは10回くらいしか聞いていないけれど、軽い感じの芸風だなーとまた思いました。
 私の息子の一人は、高校生だけれど、隠れ落語ファンです。誰にも趣味だとは言わない。内緒にしているようだ。テープではいろんな人を聴いている。その息子が「歌丸では行かない」と言う。1000円だし良い機会だからと強くすすめたが行かなかった。じゃあ誰なら行くのかと聞いたら、「談志か小三治なら行く、小朝なら…少し考えると」言い出した。「時間の無駄だ」とも言った。う〜ーそうかー。
 テレビ笑点の影響はすごいと今日も感じた。本当に待ってましたと言う大きな拍手で迎えるのです。そして木久蔵や楽太郎と名前を出しただけでどっと受けるのです。
 井戸の茶碗のあらすじは下記の通りです。これを45分かけて語りました。歌丸さんはどこに焦点を絞ったのか、何をテーマとして演じたのか私には伝わってきませんでした。
 生意気な事を書いてしまいました。正直そう思ったのです。こうは書きましたが、落語ファンとして楽しい一夜だったことはたしかです。
 
 800から900の入りだったように見受けられた。たくさんの入りで大したものです。
 主催して下さった、角田栄子さんとパルムドール沼田の皆さん、「遊えん知」の皆さんありがとうございました。
 
井戸の茶碗あらすじ(落語検索エンジンご隠居様より借用)

正直者の屑屋清兵衛は、貧乏な浪人千代田卜斎から仏像を二百文で買わされる。白金の細川家の屋敷で呼び止められ、仏像が気に入った細川家家来高木作左衛門が三百文で買い上げてくれる。佐太夫が仏像をぬるま湯で洗ってみると、底に張ってあった紙がはがれ、中から五十両の金が出る。”仏像は買ったが五十両は自分の物ではない。売り主(卜斎)に返してやれ。”と、清兵衛に渡す。が、卜斎は、”売った仏像から何が出ようとも自分の物ではない。”と受け取らない。清兵衛が、作左衛門と卜斎の所を行ったりきたりするが埒があかない。困った挙げ句家主に相談すると、家主は”作左衛門に二十両、卜斎に二十両、清兵衛に十両”の案を出す。作左衛門は納得するが、卜斎は納得しない。”どんな物でも先方に渡し金を受け取れば、貰った事にはならない。”と、家主が勧め、やっと納得した卜斎はいつも使っている茶碗を渡し二十両の金を受け取る。この話が細川の殿様の耳に入り、”茶碗が見たい。”と言う。作左衛門が恐る恐る茶碗をお見せすると、これが名器「井戸の茶碗」だと判り、殿様が三百両で買い上げる。先例に倣い清兵衛が半分の百五十両を卜斎の元に届けると、卜斎は、”もう渡す物もない。高木殿は正直な方の様だから娘を嫁に差し上げ、結納代わりに金を受け取る。”と、言う。さっそく清兵衛が作左衛門に伝える、”良い女だからお貰いになりなさい。今は貧乏でひどいナリをしているが、高木様の手で磨いてご覧なさい、美人になりますよ。”。すると、作左衛門”いやぁ、もう磨くのはよそう。また小判が出るといけない。

片品水芭蕉まつり 
吉本お笑いライブ 片品村鎌田花の谷公園 2004/4/25(と)
 小学生、中学生、高校生、若い社会人が中心のお客さんで超満員と言う盛況。お笑いがブームとは承知していたけけれど予想外にこの片品にも浸透していた。私も時間いっぱいに行ったら一番後ろの方で、背の小さい私にはよく見えなかった。こういうところでの要領のよさも通用しなかった。

 だいたひかる
 このごろ売れてきた女性お笑いタレント。本当に不器用な芸人で、チョット不思議な事言うだけの幼い芸だと思う。社会風刺とか、批判みたいなネタにもって行ければ大したものだが。登場してからの掴みネタも無かった。
 同じような内容だけど、パターンだけが違うのに、「間違いない」の永井秀和などがいる。
 だいたはこんな感じのネタをやるのだ。
 「ムツゴロウさんのスキンシップをみていると、引く…」
 「京本正樹さんのもみあげをみていると、靴ベラを思い出す」というようなネタです。
 
だいたいどのくらいのレベルかわかるでしょう。
 ホームページのネタから紹介
 「かわいいこ紹介してと言ってくる人がいるけど、お前にかわいいこ紹介してもどうにもならないよという人が大抵いってくる。」
  
 ロバート
 男の子3人の漫才、コントが本芸か…。これが非常に人気があった。こういうグループがいるのは知っていた。はねるのトびらでコントはみたことがあったがネタを聴いたことは無かった。最初に群馬の上毛カルタネタをやったが、これは面白く、このネタでもっともっとたたみ込めば良いのにと思いました。今日は片品村だからと地域調べでもしてくればなーと思いました。ネットで検索ですぐ調べられるんですから簡単です。真横から、顔が見えないような位置で聴くのはしんどい。テープを録ってきた子どものでまた聴いたけれど上手くはない。味は悪くないのだが。

 森三中
 女3人の漫才だなこれは…。テレビに出ているので顔は知っている。テレビではいじめられ役をしている。先輩芸人に小馬鹿にされて存在感を発揮している。

 感想を書くのが嫌になってきた。この人達は、ネタが面白ければ売れます。またトークが面白ければバライティーで多く使われ、タレントとしてやっていける。ロバートからは誰か売れるかもしれない。ヒロミみたいに。森三中からは、磯野貴理子みたいなのが出るかもしれない。

 あと水芭蕉祭りについて様々な意見が出ている。今のままでは、大人や、村外の人を引きつける迄には至らない。例えば、吉本のお笑い芸人三組で100万円だという噂だが、高いナーと思う。大人も喜ばしたり、感動させる何かがあればなー。それにはまず、もう一度目的の確認から始めることかもしれない。


沼田演劇をみる会第102回例会
劇団文化座公演『青春デンデケデケデケ』 利根沼田文化会館 2004/4/22(と)
 いやー楽しかった。本当に青春時代がよみがえりました。
 話の内容は50代のサラリーマンが、父の病気見舞いにふるさとを訪ねた折り、高校時代ロックバンドを作り文化祭で演奏するまでの事を回顧するという音楽劇です。本当にロックを演奏するし、女子高生が踊りまくるという楽しい作品でした。いつもの文化座の芝居の印象とは違い、軽いコメディータッチの芝居でした。
 私も昔、沼田市の下公園でやったグループサウンズのコンサートや、片品小学校体育館でのコンサートに、お笑いで出演したことがありました。そんなことなど思い出しました。
 この芝居の最後の方で、主役のサラリーマン(高校生の支度のまま)が、何か言い忘れた事があると舞台中央に戻り何か言いかけたが、そのまま退場するところがある。この何か言い忘れた事というのが、この芝居で伝えようとしたことではないかと思う。そしてそれは見た人、一人、一人が感じたこと、その人だけが感じた事だと思う。私は、私自身に「このままで、こんな感じで生きていったのでいいのかい」と自分自身に問いかけたのです。
 
 文化座の皆さん楽しい芝居をありがとうございました。
 沼田演劇をみる会は不滅…です。それには、こちらを読んで下さったあなたの力が必要です。
 是非沼田演劇をみる会にご入会を勧めるものです。次回は名作「アンネの日記」です。


 
ペイチェック 失われた記憶 ムービィックス伊勢崎 2004/4/3(と)
 あらすじ
 情報化が一段と進んだ近未来社会。フリーのコンピュータ・エンジニア、マイケル・ジェニングスは、ハイテク企業の開発部門を渡り歩き、機密保持のため、報酬と引き替えに開発期間中の記憶を抹消するという手続きを繰り返していた。今回の仕事はオールコム社の極秘プロジェクト。同社が用意した報酬は日本円で100億、その代償は3年間の記憶。だがプロジェクト終了後、ジェニングスが受け取ったのは19個のガラクタが入った封筒だけだった。これは何を意味するのか。消された記憶を辿り始めるジェニングスに危険が迫る!

 …というあらすじだが、とにかくこれほど都合良く事が運ぶのがすごい。監督ジョン・ウーだけあってアクションはすごいけど、それまでというところ…。登場人物の中にまで入っていろいろ考えるような作品ではない。ま、アクションを楽しめば良いのでしょうが。
 詳しい作品情報はこちらで。



 井上ひさし講演会グリーンプラザ7階 2004/3/14(日)(と)
 主催井上ひさし講演会実行委員会(沼田演劇をみる会)
 
 聴衆は、約650人。大入りの講演会でした。先生は4つの話を用意してきていたそうです。迎えの車の中で、沼田の中心街が寂しくなった話をしたら、「今日はボローニャの話をしましょう」ということになりました。上毛高原まで迎えに行った、私と運転の西窪さん二人だけで決めるわけにいかないので会場に着いて、会長に相談することにしましたがやはりこの演題に決定しました。迎えの係は、ほかの人にやって欲しいと思いましたが、23年前の講演会と同じく、私が係をやりました。やってみれば、いろいろと楽しい事がありました。。
 この講演会は全てボランティアで聴講料の一人1000円の全てを沼田演劇をみる会に寄付し下さいました。そして帰りにはまた来ましょうと言って下さいました。優しさに感激したのです。頑張ってみる会会員を増やし、全国に元気をアピールしたいようなことを私が言いましたら、あんまり頑張らないで楽しくやって下さいと言われてしまいました。
 講演内容は、まずイタリアの地図についてと、ローマに付いたらスリにあつた話が、まくらになりました。これは面白かった。
 人口40万弱のイタリア都市ボローニャという町の概要から入り、様々な人々の暮らしと技術や文化の話をして下さいました。
 細かく書く気力が無い。気が付いた事を箇条書きにする。聴きたい人は沼田演劇をみる会でテープを貸してくれるそうなので借りて欲しい。また2週間のこの地のレポートが、4/8ハイビジョン放映から、BS2におろして放送されるそうです。さらにその後は、教育テレビで放映されるようです。タイトルは『井上ひさしのボローニャ日記』これ注目の番組です。
 ○世界最古のボローニャ大学は、学生が中心に運営。学びたい科目を学生が考えていく。
 ○ボローニャは3人で組合を作り、すぐ商売を始める。
 ○歴史を大切にする
 ○建物など全ての歴史を大切にする。
 ○迷ったときは過去を振り返る。歴史は繰り返される。
 ○井上ひさし先生の話をききながら、『吉里吉里人』や『イーハトボの劇列車』の事などを思い出した。
 ○ボローニャは活力ある町で、その技術は、世界一、ティーパックの袋詰めの機械など日本にも輸入している。
 ○沼田の町は沼田の人がよくするしかない。みんなで知恵を出し合って努力していけば将来は開けて来る。
 ○テレビとかぶさって、障害児達のレストラン、ホームレス達の芝居づくり、などなどが井上先生の言葉と合わさって思い出された。
 ○聴いた後、市町村合併で、沼田に入れば解決するような雰囲気があるけれど、沼田に入っても自分の地域は自分達で作っていくしかない。多くの人が積極的な街、村づくりにかかわることが必要だと感じた。

 感想にしてはあまりにもお粗末だが、1ヶ月後の今思い出すことはこのくらい…。


 ロード・オブ・ザリンク王の帰還 ムーブィックス伊勢崎 2004/3/7(と)

 作品についての細かな情報はこちらで見て下さい。
 特撮の新しい夜明けのような作品でした。始まるまでは楽しみだった。テレビであれほど素人を起用した感動の作品、涙が止まらない感動作とか言って宣伝していたがそれほどでもない。帰りに子どもと作品について合評会みたいなことを言い合ったけど、登場人物を覚えるだけでも難しい。少年の心を持っていれば楽しいはずと二部の感想で書いたけれど、少年には慣れなかった。よくあれだけのものを作ったなという感激はあったけれど…。大勢の人(人間でない人も、化け物みたいな、違う生物とかいろいろ出てきたが) が死んで行くのだけれど関係者は1人しか死ななかった。
 この映画は何を訴えていたのかなー。頭がわりいもんだから良くわかんない。勇気を与えたのかナー。でもそれは貰えなかったし…。100人くらいの観客だけれど、3時間半もの超大作なので、途中ラバトリーに走った人が10人そのうち私が2回…いやはやー。
 


  映画 「半落ち」 沼田キネマ 2004/3/14 (の)
 
 井上ひさしの講演会の後、貴泰と「半落ち」を見に行った。柴田恭平の刑事役、寺尾聡の元刑事、西田敏行や鶴田真由、他にもいい役者が揃っていた。原作は読んでいたので話の内容はよくわかった。原作を読んでいない貴泰は、新聞記事を通して筋が流れていくのが追いきれなかったようだ。警察と検察の馴れ合いやら、記者が違う特ダネを貰いながら約束を破るところなどは解らなかったようだった。
 原作者が群馬県の新聞記者だったこともあり、舞台はすっかり群馬。ロケ地も群馬。見たことのある風景が広がり、知っている看板が出たりするとなんだか身近に感じる。
 ポイントは壊れていく妻はもう妻ではないか。魂が無くなった身体は命がないのか。といったことだ。人間の尊厳にかかわることだ。定年を間近に控え、あるいはアルツハイマーや痴呆におかされ、社会的に弱者となったとき、生きている意義はどこにあるのかということだ。話題になっている事件で弁護を担当することで名を売ろうとする、弁護士のチョット哀しい日常。介護を果たさなかったと被告を責める裁判官の家の痴呆の老人。映画では余り描かれなかったが判決の下った被疑者を護送する係官が車を止め、窓のカーテンを開き彼の骨随のおかげで命を得た青年に対面させるシーンが、涙を誘う。結局、息子を失ったとき母親も、父親も人生を終えたということだろうか。
 刑務所の中でも多分、群馬の自然はのぞめると思う。四季の移り変わりがこの元刑事の心を癒し、新しい希望を持たせてくれたらと願う。
 

 群響バレンタインコンサート 利根沼田文化会館 2004/2/7(と)
 指揮・竹本泰蔵 司会・矢崎滋 演奏・群馬交響楽団
 
 開演20分前に着いたのに、あいているところは、端っこと最前列からの3列のみ。3列目に座る。つまり前売りチケットは完売、ほぼ満員のお客様だった。宝くじ助成公演の為入場料が半額とはいえよく入っていた。演奏者と一番近い所に座ったため、演奏を楽しむことの他に、演奏家ウォッチングができた。その代表が指揮者の竹本氏だった。笑顔で楽しそうに指揮棒を振っていた。昔の國廣富之ばりの笑顔に好感が持てた。
 落語を舞台でも演じているという司会の矢崎滋が、落語「柳田格之進」のさわりを演じた。これには驚いた。
 
 アンコールを含め13曲を楽しむ。そろそろ定期演奏会に足を運びたい心境になった。


沼田演劇をみる会101回例会劇団前進座公演 『操り三番叟と唐茄子屋』 
 利根沼田文化会館 2004/2/5 (の)
 息子貴泰の感想は一言「面白かった」でした。
 今日は夕方になって雪が降り始めたせいか、観客は客席の半分以下でした。キートンサークルでも片品からこの雪を押して参加したのはわが家の二人だけでした。演目は初春にふさわしい三番叟。はじめに普通に舞がありそのあと屋根裏から操っているかのように見せた操り三番叟がありました。糸が切れてくるくる回るところやその糸を繋ぐ所など初めてだったので面白かった。舞台は能の舞台を模したもので単純な舞台なのに色使いなどがハッキリしていて目が覚める思いでした。
 「唐茄子屋」のほうは落語のお馴染みの話を脚色したものらしく、落語のほうをきちんと聞いたことがないので比較はできませんが、後味がサッパリしていました。妙に納得がいって貧乏長屋でみんなが助け合っていることや頑固な親が道楽息子をなかなか許せないながらに心配していることや今のドラマのようにアッと驚く結末はなく、最後がわかってみていながらやっぱりプロセスが大事なのか見終わって腹にストンと落ちるものがある。そんな芝居でした。
 芝居が終わって前進座の挨拶があり、舞台から手拭いが投げられたあと、ロビーに役者が出てきて前進座劇場の修復の費用をカンパ箱を持って受け付けて、貴泰は浄財を入れてました。
 子どもと出かけるのは楽しいです。
 前進座ホームページはこちらから。


 高崎葡萄屋寄席50回記念パート2 
2004/1/29


 さん太  たぬき
 東京ボーイズ 歌謡漫談
 権太楼 火焔太鼓
 中入り
 毒蝮三大夫 福祉漫談
 さん喬 幾代餅
 (全部で2時間40分)

  なかなかいい会だったと思います。
 東京ボーイズさんは面白い。寄席では聴けない時間、35分くらいやったかな…。 最初新撰組のテーマで入ったのに、それはいつの間にかどこかに行ってしまった。客が席を立ったり、舞台に話しかけてくる客がいたり、バカ受けの客がいたり、マイクがおかしかったり、それでも充分満足さしてくれた芸でした。
 このような出番に、若者に人気のある、プロダクション人力車の芸人、「アンジッシュ」とか「おぎやはぎ」とか「アンタッチャブル」起用して貰えば若いお客さんも来てくれるかなと思いました。
 権太楼さんくの字になって演じたおかみさんは面白かった。東京の枝雀みたいだなと思いました。
 蝮さんは相変わらず…でした。ネタがNHKの福祉番組ネタでした。
  さん喬さんは丁寧で実にうまいと思いました。まくらは言葉の話で面白い、「幾代餅」をやるなら吉原の言葉に入っていけばよかったのではと後で思いました。つい、10月に聴いた志の輔さんの「紺屋高尾」と比べてしまう。吉原、花魁の説明はまったくなかったと思う。みんなわかるお客さんだからいいのかな…。ただ私は吉原というところは、昔の売春地帯みたいに認識していたけど、どうもそれは違うらしい。江戸の粋を集めた文化の宝庫だったようだ。花魁も今の時代に例えれば、吉永小百合や、松島菜々子なんぞとてもかなわない存在だったらしい。さん喬さんを久しぶりに聴いたけどいい落語家さんになったと思います。他にもいろいろ聴いてみたい落語家です。でも話し方が最初からやけに丁寧だったけどあれほどでなくても良いのではと正直思いました。
 隣のわたしと同じくらいのおばさんは、権太楼さんさん喬さんとも素晴らしいと何度もいい満足していたようでした。

 お客さんの入りが今ひとつというのがきになりました。良質な落語会を50回も続けて下さった席亭の葡萄屋清水文四郎さんにありがとうございますとお礼をいいます。またこれからも続けて下さい。

群響渋川ニューイヤーコンサート(渋川市民会館) 2004/1/12 (と)

 年に一回か二回、群馬交響楽団のコンサートに行く機会がある。県民音楽のひろばという催しで、大人2000円子ども1000円という格安のコンサートを県内各地で催してくれる。内容も著名なゲストを招いたり、ごくポピュラーなクラシックを聴かせてくれるので、音楽になじみの薄いわたしにとって打ってつけのコンサートでもある。
 今回のゲストは米良美一という、男なのに、べらぼうに高い声を出す、カウンターティナーというらしいがその歌い手である。「もののけ姫」の主題歌を歌ってメジャーになったあの米良さんである。
 演奏 群馬交響楽団 指揮 工藤俊幸・歌米良美一
 曲目
  第一部 シュトラウスU世/喜歌劇「こうもり」序曲
       シュトラウスU世/ワルツ「春の声」
       シュトラウスU世/アンネン・ポルカ
       ヨゼフ・シュトラウス/ポルカ「休暇旅行で」
       シュトラウスU世/ワルツ「美しき青きドナウ」
  
  第二部 モーツアルト/歌劇ポントの王ミトルダーテ」よりやってくるがいい
       サティ/ジュ・トゥ・ヴ(君が欲しい)
       グノー/歌劇「ファウスト」よりトロイの娘たちの踊り
       久石譲/もののけ姫
       劉 雪庵/何日再来(ほーりーつぃんつぁいらい)
       喜納昌吉/花〜全ての人の心に花を〜
       アンコール「黒猫のタンゴ」ともう1曲だったかな…。

 どの曲もどこかで聴いたような気がするものばかりで、心がうきうきしてくる明るい曲で楽しいひとときを過ごすことができました。何か打楽器が突出しているような、曲に溶け込んでいないような感じも受けました。米良さんと言うのは小さな身体で大変な声(?)を出す人でした。俺達…、いや俺は生で米良の「もののけ姫」を聴けただけでまぁいい体験だったと書いておきます。
 こんな音楽会に時々いくと、俺たちの生活にどう影響するのでしょうか。心が落ち着いたり、優しくなったり、いろいろ変化があるのでしょうか。芝居を見続ける人にあなたはどう変わったんですかと、つい聞きたくなるような、それと同じような疑問が湧いてきたのです。もう先が見えてきた私とすると、何か結果のようなものがみえてきて欲しいと思うのです。
 休みはただダラーと生きている日が多いいけれど、子どもと自身のために130qほどの車を飛ばしての鑑賞は、無駄ではなかったという充実感のようなものが、今これを書いていてあります。
 次回は、もっと近い沼田市での、群響バレンタインコンサートに出かけます。
      

ボケと突っ込みと家庭教育 2004/1/1(と)
 わたしは落語も好きだが、漫才コントなどの演芸も大好きである。好きなことは自然に知識も増え、情報の収集も早く研究もするするようになる。中・高校生の性の知識は覚えが早い、普通の勉強ができなくてもそれはバツグンの子がいた。好きな事はすぐ、早く、深く知識が身に付くのだと思う。12/30にテレビ朝日と吉本興業が作ったM(漫才)1グランプリというお笑い番組があった。昔、落語ブームや漫才ブームがあった。そして今またお笑いブームが来たようだ。NHKのオンエアーバトルが火付け役だ。それ以前に様々なプロダクションが下地を作っていたのだろうが。

 この番組の決勝に残った漫才は、大阪の吉本興業所属の「笑い飯」「フットボールアワー」東京人力車所属の「アンタッチャブル」というコンビだった。優勝は「フットボールアワー」だったがこの最終審査は、各審査員が記名投票をした。私の目には甲乙つけがたく好きずきという結論だった。実際は笑い飯4人、フットボールアワー5人という結果だった。多くの漫才がボケと突っ込みに分かれている。そしてその突っ込みが良ければその漫才は売れるし長持ちをする。決勝3組の中で「笑い飯」は両方がボケができる特徴を持っていた。漫才をしながら変わりばんこにボケたりつっこんだりする。これは相当面白い芸であるが、ネタが全て(私がきいた4回)学校時代の思い出ネタであった。島田紳介、松本一志などが「笑い飯」に入れていた。私は、あそこでは正統派の「フットボールアワー」でいいと思う。しかし私が推薦するのは「アンタッチャブル」だ。これはスピードが普通ではない。ボケも突っ込みを無視して平然として、話を進め、そして次々にボケていく。そして突っ込みも意味をもたせた長い突っ込みを素早く入れる。「違うよー○○○○じゃねえんだから」と…。
 大阪の漫才は基礎になる人数が多いいのでこれからもいいのがで来るだろう。東京の漫才は私の大好きな「おぎやはぎ」「アンタッチャブル」が大活躍するでしょう。
 ここまでは漫才が好きでなければわからないかもしれない。しかし私たちの生活は全てボケとつっこみでできていると解釈してもいい。突っ込みはできてもなかなかボケられない。ボケられない生活をしてきた人は老人になると大呆けするらしい。これが正しいとすると将来不安だ…。たまに意識してボケてみることがある。難しいが面白い。…とここまで書いて「どこが家庭教育だい」と面白くもない当たり前の突っ込みを自ら入れる。
 もう元旦の午前1時近くになる。結論を書こう。わが家では、私と子どもの好きなお笑いについて、芸や、ネタや、受けについて議論する。議論は大げさだが、とにかく話しをする。そしてその芸の中にある、優しさを見つけるのである。漫才の中にある優しさを見つけるのは分かり易い、ボケに対して優しさを持って突っ込みを入れているか、突っ込み易くボケているかなどと言う具合に…。子どもに、わたしの一番詳しいお笑いについてなら教えてやれる。わからなければ勉強する。その勉強もまた面白い。
 どこの家庭でも、ボケもできる突っ込み上手が仲のいい家庭生活を築いていく。普段、ボケとか突っ込みなどと考えないのだが、分析していくとこうなる。これからは穏やかな家庭を築く為に、それぞれがどんな心で、どんな言葉で家族の一員に突っ込みを入れたらいいか、もう一度考え直す必要があると言うのが結論である。「……と家庭教育」というタイトルは大ゲサすきました。

 すべては愛のために 毎度のようにムービィクス伊勢崎 2003/12/23(と)
 もう映画もこれは見た方がいい、見るべきだ、どっちでもいいやい、いろいろと見る前から決められるようになった。「マトリックス」は見なくて良い。恋愛映画は見ない事に決めているが、時間の都合でみるはめになった。「大恋愛映画」とか「今年度アカデミー賞最有力候補」などという惹句だった。始めのうちは、これはすごい素晴らしいと思いつつ、段々になーーんだという感想に変わってしまった。細かなことは書かないけれど、わたしにとってどうも後味の悪い映画でした。
  細かな情報はこちらからどうぞ。

 ラストサムライ
 こういう映画は、早く見るのが自慢になる。先々行ロードショーは見そこねた。
 何か、どこかに無理がありますが…まぁ、楽しい映画…でした。…と書いておきます。やけに…が多いいですね。思いが書けないと言うことです。書けないだけでは無く、思いもあまりないのだと思います。長い時間座っているのは苦労です。2本続けて見るのは荷です。それでも機会が少ないから、できるだけ多く見ます。映画館の中は暑い、外に出ると生きた心地がする。

 ホームページから拝借したあらすじを書いておきます。

 【ネイサン・オールグレン大尉(トム・クルーズ)はさまよえる男だ。彼が戦った戦闘は今や過去のささやかな出来事に変わり果てた。彼はかつて名誉と国のために命を賭けた。しかし南北戦争以降の数年間に世界はすっかり変わってしまった。実用主義が勇気に、利己主義が自己犠牲に取ってかわり、名誉などどこにも見られなくなった。とりわけインディアン討伐戦における彼の努力が失望と悔悟に終わった西部には。ウォシタ川の岸近くの平原で、オールグレンは魂を失った。
 はるか遠く離れた地では、もう一人の戦士が、自分の信じてきた生き方が危機にさらされていることに気づいていた。彼の名は勝元(渡辺謙)。天皇と国のために代々命を捧げてきたサムライ一族の長として深く尊敬されている男だ。先住民を追い詰め追いやりアメリカの西部を侵略したのと同じように、近代は伝統的な日本をも飲み込もうとしていた。発展の象徴である電線と鉄道が国土を覆い、サムライが何世紀にもわたって生き死にの拠り所としてきた価値観や規範は軽んじられるようになった。
しかし勝元は戦わずして去るつもりはなかった。
日本の若き天皇(中村七之助)が、日本市場で金儲けを目論むアメリカ人達の助言を受け入れて日本初の近代的軍隊を訓練する教官としてオールグレンを雇った時、二人の戦士の運命がひとつに重なった。その頃、天皇の側近達は、外国貿易に積極的な近代国家の建設を目指し、サムライの根絶を企てていた。やがてサムライと遭遇したオールグレンは、彼らの生き方に思いがけなく大きく心を動かされる。それは、彼らの堅固な信念が、かつての自分の姿を思い出させるものだったからだ。
 さまよえるアメリカ人戦士は、人生も、そしておそらくそれよりも大切な魂をも不安定な状態のまま、苛酷な未知の土地に足を踏み入れ、最後に残った誇りと名誉だけに導かれて、二つの時代と二つの世界の間の激しく勇壮な戦いに身を投じるのだった。】

 もっと詳しい情報はこちらから


 たそがれ清兵衛 片品村映画会 2003/12/1(と)
 原作藤沢周平・脚本朝間義隆・脚本監督 山田洋次・主演真田広之・宮澤りえ。
 原作を山本周五郎と勘違いしておりましたがいい映画でした。主演を中井貴一だと勘違いして出かけましたがいい映画でした。お客は少なかったけどなかなかの映画でした。何か写りはよくない様な気がしましたがよい映画でした。監督の山田洋次がいれば大喜びするのではないかと思われるほどお客さんの反応がいい映画でした。
 どこが良かったかというと、どんな境遇にも不満をいわず、家族や周りの人達に愛情を注ぐ主人公に心動かされたからだと思います。また宮澤りえ演ずるところの朋江という女性に、現代の女性にも少ない積極性としとやかさを見たからだと思います。
 今回も神戸ちゃんが出て好演していた。主催の片品村教育委員会に感謝です。
 詳しい作品情報はこちらからどうぞ。


フォーンブース ムーブィックス伊勢崎映画 2003/11/22 (と)

 舞台はニューヨークの繁華街、少なくなった公衆電話ボックズで起こる脅迫事件…。サスペンスの傑作と言っておきましょう。
 見終わったあとに残るのは、ただ一つ、「心から家族を愛せ」と言うようなメッセージかな…。
 作品情報はこちらでご覧下さい。


 絵本作家長谷川集平講演会 主催絵本の部屋 2003/11/15(と)

 絵本作家の講演会は、まず絵本の歴史の話から始まった。そして三回目の復刻版が出版された『はせがわくんきらいや』の話しに移っていく。話の中で「学校などでは、子どもはみんないい子だと言う前提で、教育をしているけれど、悪いところもあると認めて、そういうところも含めて好きになれるか、そういう自分も好きになれるかと言うことでなければいけないと思うと言うような事を言っていました。何しろ把握力のない私の説明ではわかりにくいと思いますが…。『はせがわくんきらいや』を姫路の言葉で朗読してくれました。それは絵本をスクリーンに映しての読み聞かせです。これは聴く人にとって作家本人の読み聞かせ、プロの読み聞かせですから、とても贅沢なものでもあります。このあと作品の解説がありました。ここで驚いてはいけない、指揮でお馴染みの作曲家外山雄三の曲でこの絵本を詩にした合唱曲をまた絵本を見ながら聞かせて貰ったのです。絵本は宝が埋まっていて、何年か経って読むとまた新しい宝の発見があると説明しておりました。そして絵本は子どもの物と限定しない方が良さそうです。この本は心優しい少年の話ですが、心優しいあなたの話しでもあります。

 その次に読んでくれたのは『パイルドライバー』【岩石落とし】という思春期の人に読んで欲しいという作品でした。中学生あたりに読んで欲しい本です。またそのような心を持ち続けている大人にも読んで欲しいと思います。私は気に入りました。これは面白い、大吉君にでも頼んで古本を見つけて、片品中にに寄付してもいい本です。学校にあったりして…。沼田の図書館にはあるかなー。復刻版での発行が待たれるところです。教会から出てきた女の子が、幾つものプロレス技を使うのです。本当に楽しい絵本です。そういえば途中から星野沼田市長も聴きにきていた。

 最後は『トリゴラス』という怪獣の絵本です。これも面白かった。絵本の役割についての話もてくれました。
 私は、絵本は人間を少しずつ少しずつ変えていく力があるというふうに理解しましたが、読まなければ話になりません。

 客層はおばさんが多いい…、といってもお客は少ない。おじさんがほんの少し…。子どもは一人か二人。家の坊主は、駅伝の県大会のあと駆けつけた。私もネットでPRしたが一人も連れていけなかった。チケットは4枚売れただけ…。
 帰りの車はわが家の合評会になった。 貴泰が貰った本のサイン。

 長谷川集平講演会は、絵本の部屋の大関さんが頑張ってくれているおかげで聴けました。大関さんありがとうございました。
 



沼田演劇をみる会第100回例会 東京ボードビルショー公演「その場しのぎの男たち」

 利根沼田文化会館 2003/11/5(と)

 三谷幸喜作の傑作喜劇。満足満足。楽しい舞台でありました。これでは感想にならないが、いろいろ書くのが面倒でやめた。主演の佐藤B作は声とか動きとかイメージが沼田市長に似ている。伊藤博文役の山本龍二と言う役者は青年座の所属らしいが面白い味をだしていた。

 東京ボードビルショーのホームページはこちらから。


 片品芸能鑑賞会13回例会 志の輔らくご2003/10/7(と)
 所 片品村文化センター 大ホール
 
    番組

  子ほめ 立川志の八
  親の顔 立川志の輔
    仲入り
  紺屋高尾 立川志の輔
 
 気が付いたこと。
 1 志の八が降りて袖に引っ込む迄の間にもう一度頑張れよという拍手がおこった。当人はビックリしていた。私もこういう光景を見たのは初めです。
 
 2 志の輔は声が荒れていた。もともとガラガラ声だがそんな印象だった。

 3 二席目の途中左端でこどもの声がした、笑い声のようだが、内容で笑っているのではない。志の輔がたまりかねて「うるさいけど始めたから最後までやるか」とか、こどもが聴けないのならすぐ連れ出さない親が悪い、というようなことをいった。それでもそのままで係の人が何かいいにいったようだった。志の輔はその乱れを取り戻すのに少し時間がかかった。もちろん私もそれより多くの時間がかかった…。落語会や講演会にどうしても、こどもを連れていくとしたら、もしちょっとでもうるさかくしたらすぐ退場しなければいけないと思う。片品村文化センターは母子室があるこれも活用されていない。

 4 沼田の文化会館は1000円以上の入場料を取る場合、照明音響などのスタッフをよそから頼むことになっているようだ。正規に頼むと15万円程かかるらしい。なぜそうなったのか理由はわからないが。なかなか券が売れない落語会などでは益金がそれでゼロになるほどの高額である。片品村文化センターは、専門でない村役場の職員が仕事途中で駆けつける。落語会のような照明など簡単にやっている。もちろん無料です。文化会館の技術の職員は照明は簡単に作れないといってましたが、片品は簡単にやります。少なくても観客としてはこれで充分だと思いました。それらのことは一般のお客さんにはわからないし関係もないのですが、何か主催をしようというような人達は大いに関係する事です。

 5 花魁の高尾太夫がなぜ、紺屋の職人久蔵に嫁ぐ決意をしたかがよくわからないという考えが浮かびました。これは私がそういう事実を元に考えればいいことかもしれない。

 6 志の輔は女があまり得意ではないようだ。小さん師匠程ではないと思うが…。

 7 高座が高い。ぬまた寄席でも高座づくりをしたけれどだいぶ違う。それらのことに気を使わない人からいろいろな落語家がいる。より目立つ工夫か…。緋毛氈でなく、紺の毛氈を持参して使っているのがなかなかでした。客席も灯りを落としていた。

 志の輔の独演会いい会でした。随所に工夫が見られ、更にに主張もあり満足をさせてくれました。
 志の輔は何度も「どんな芸能でも一度は見てみるように」と強調していました。そして片品芸能鑑賞会の活動を認めてくれました。高座でも強調しておりました。

 最後にこんないい落語会を提供してくれた片品芸能鑑賞会の一部役員の皆様に心からお礼を申し上げます。
 ありがとうございました。


 沼田演劇をみる会100回例会達成記念ぬまた寄席 2003/10/5 利根沼田文化会館午後2時開演(と)
  
 この寄席は、演劇をみる会の宣伝と100回例会を11月5日に迎えるのですが、それを祝う会の2つの目的がありました。実行委員会を組織して、独立採算で、ポスター展と100回例会の作品東京ボードビルショーの稽古場訪問そしてこの寄席を実施しました。赤字を出すことは絶対出来ないという制約のもとでのチケット売りをしたのです。なんとかプラスになったようです。お出で頂いた皆様大変ありがとうございました。
     番組
 子ほめ  三遊亭かぬう
 曲芸   翁家和助
 湯屋番  林家たい平
     仲入り
 曲独楽  三増紋之助
 ちりとてちん 春風亭昇太
 
 わたしは、主催者の都合で急遽舞台監督というか、袖でブザーを鳴らしたり、緞帳を下げたりする仕事をやることになりました。したがって声がよく聞こえない袖での感想です。袖なら袖なりの体験、芸人さんの素顔も見られてそれも良かったと思います。
 かぬうガンバレ、私の大好きな師匠の円丈を越えてくれ…。曲芸の和助は、曲芸をどう生活に生かすかとか、洒落(だと思う)に身体にギブスを巻いているとかなかなか新しいネタに挑んでいたようです。トークも面白いし寄席を面白くしてくれていました。国立の太神楽研修所卒業らしいけど溌剌として良かった。
 たい平はいいと神奈川の素人落語家に聞いていましたが、本当に明るくて良かったですなかなかでした。終わったあと袖で「俺は40年落語を聞いているけど素晴らしい、会のことも宣伝してくれてありがとうございました」と言いました。事務局長のお願いなのか、自ら言ってくれたのか、演劇をみる会の現状を理解して頂いて、みる会のPRもしてくれました。いい湯屋番だと思います。
 紋之助の傑作は、独楽に乗り大空をとんだ「隣のトトロ」を登場させた事だと思います。曲独楽で客席に降りていくというサービスもすごいです。
 真打ちの昇太はさすがです。このネタはもう4回くらい聴きましたが楽しいです。ご隠居、最初の客、いやみなとらさんとかみんないい人に見えてくる。これを私は聴く人が「ほのぼのとして優しい気持になれる落語」とよんでいます。終わったあとお客さんが「あー楽しかった」と優しい気持になってくれれば大成功とだと思います。人間を描いたり、業の肯定とかは談志師匠の落語に任せましょう。ここには、いつも厳しいことを書くとか言われてますが、今日は全て褒めてしまった。本心そう思いました。都合でいけなかった人、また行かなかった人、本当に残念だったですね。
 袖での昇太さんやたい平さんの会話や様子がわかりました。それは私だけのもの…。誰にも教えない…。

 これで一人でも二人でも会員が増えれば万々歳…。
 沼田演劇をみる会の再生は1万人にも及ぶ元会員の復帰にあると思います。これを読んでくれた数少ない方の中にどなたかご入会をして下さる方がいらしたら…。メールお待ちしています。


HERO−英雄−とターミネーター3 ムービィクス伊勢崎 2003/8/16(と)
 映画に行くと大抵二本は見る。まだ、3本はいける。しかし夏は疲れている身体で出かけるので二本が限界。
 ターミネーターは、見てからやっぱり見なくて良かったと思いました。もうこれらの作品を楽しく見られる年齢ではない。あと何年元気に映画を見に行けるかと考えると、こういう作品を見ている場合ではないとも思う。ターミネーターが活躍してくれたおかげで私たちも元気に生活しているのだが…、いつか核爆発で地球が滅亡するらしいよ…いや生き残った人達がまた戦いを始めるとか…。作品紹介はこちらから。

 HEROは中国の黒沢作品と言うところか、様式美の素晴らしさがきわだっていた。色彩も素晴らしい。特に恋敵ともとれる二人の女性の戦いのシーンはすごかった。また風景も良かった。中国にもああいう風景があるのかと思わせる場所もたくさんあった。しかし内容は私にも読めてしまう。戦うシーンは、マトリックスの様なファイト…。マトリックスがマネをしているのか。
 「いやー映画っつんは本当におもしれえね」。細かな情報はこちらからどうぞ。


パイレーツ・オブ・カビリアン
−呪われた海賊達− ムービィクス伊勢崎 2003/8/6 (と)
 はるか昔、カリブ海の海賊のお話。イギリス海軍と海賊の戦いあり、海賊対海賊の戦あり。もちろん恋あり、友情ありの壮大な海洋大スペクタクル映画とでもいいましょうか…。出演者は、名前は知らないけれど映画好きならみんな一度はどこかでみた人達で親しみもある。最初どんな作品かの予備知識もなく飛び込んだのだけれど、なかなか面白い。これなら子どもも見れば喜んだろうにと思いながら楽しむ。最後スタッフ、キャストなど全ての関係者の名前がでるのだが、その最後に未来を予感させる不吉な映像が映る。ここまで見るのが筋でしょう。しかしあの名前が中心にたくさんの英語の文字がでてくるところを見るのは我慢できない、つい席を立ちたくなる。立たなくて良かった。
 作品の詳細はこちらへ

少年哲学堂プロデュース野点芝居朗読劇『生きている小平次』 片品村下小川集会所 2003/7/20(と)

 作・鈴木仙三郎 演出・河田薗子 出演・劇団昴 伊藤和晃・鳥畑洋人・米倉紀之子・矢島祐果
 雨天のため、会場を室内に移し公演する。70人ほどの観客、こども、大人、老若男女入り交じっての客席。
 内容は一口に言うと、江戸時代の歌舞伎役者と囃子方の友人同士の二人と、一人の魅力的な女性の三角関係の物語とでも言いましょうか。内容は現代に通じるもので、観劇後の作品に関する感想は、いくらでも出てくるほどの身近な話題であった。効果音の生音やト書きを読む役者がいたりして珍しい舞台。朗読劇とうたってはいるが、座って演技をしているという演じ方であった。怪談噺の演劇版の様な面もある。すーーと内容に入っていけた。最近のヒット映画、『シカゴ』のように女性の強さ、逞しさ、したたかさが出ていた。男は臆病だ。かなり上質な舞台で、演じられたのはこの一夜だけ、次に上演する予定も無いという。この日の出演者4人と観客70人だけが共有出来した素晴らしい劇場であったと書いておきます。稽古も予定の倍は積んだとか…。
 したたかな女性が生まれたのは、女性差別が生み出したのでは無いか…と思う。亭主が優しい家に、したたかな女性は少ないかも…。そんなこともドンドン飛躍して考えられる作品であった。
 朗読劇と言うことで、出演者が皆一斉にページをめくるところがほんの少し気になった。みんないつせいに同じ動きをしたことが。新人演出家、河田薗子氏の終演後の爽やかな顔をみて将来に大きな期待を寄せている。
 この芝居を見せてくれた、少年哲学堂の主宰須藤氏に深く感謝し、一緒に仕事をさせてもらったことを嬉しく思う。もう少しお客さんに来て貰えたらナーと集める側の一人として反省もある。
 しかし来なかった人、来られなかった人本当に残念でしたね…。

青年劇場「菜の花らぷそでぃ」  前橋市民文化会館 7/19 (の)

 沼田演劇をみる会の例会で見られるはずだったこの作品をこどもの期末テストと重なり、行かずにしまったから前橋まで見に行ってきた。
 農業がテーマの作品なのでまわりの人達には退屈らしく、隣の人がほとんど鼾をかいていたのが残念だった。しかしセットも同じ、動きもなくほとんどがセリフでまかなわれる芝居だからよっぽどテーマに関心が無くてはむづかしいと思った。グリーンツーリズムや、等価交換、消費者のニーズやら産直といった「片品林檎亭H.P.」ではお馴染みでも一般の社会では聞き慣れないフレーズが続き、それが唐津弁でまくし立てられてはなかなか入りにくいと思った。
 私個人は自分が日々対面している問題が次々出てくるわけで、家に嫁ぐ、長男に嫁ぐといったことから、幾つになっても働く老人、そうした人達の眠っている技術を呼び起こそうとする時代の動きからもっと身近な農薬の問題までまったくこれでもかと言うほど日々の生活を集大成して舞台でまさに演じていた。
 折しも行きながら聴いていたラジオでは環境が今週のテーマで「天ぷら油の廃油でディーゼルエンジンを動かす話。」それがそのまま舞台でも出てきて驚いた。こちらはしぼりたての純正なたね油だけど。
 今の農業の問題を丁寧に分かり易く演じているとは思うけど。前に沼田で見た人が「セリフが泳いでいる。」というようなことを言っていたがうーん、もっともかな。サラリーマンのリストラ、家庭の食卓が貧しいことが根本原因と思えるこどもたちの問題、そんなことも出てきていててんこ盛り。
 今日の前橋が千秋楽の作品でした。俳優と観客が一緒に一本締めで締めました。食卓の貧しさが気になっていた私は帰りに野菜の料理の本を一冊買ってきました。 

劇団ブーメラン公演『人間になれなかった猫』 片品村文化センター7/5(と)
 県教育委員会・利根教育事務所などによる「人権教育指導者研修会」のメイン講座として演じられた。いろんな所に新しい形の研修会をめざしているのが感じられた。 
 桐生市立昭和中学校3組の出身者と在校生による芝居でした。障害をもつこどもたちの舞台でした。未熟さや幼さはあるものの、見終わったあとに感動が残る芝居に驚きました。この理由はよくはわからないのだけれど、思い切り拍手したくなる作品でした。何故感動したか考えてみたら、多分、身体に障害があるとか無いとかでなく、一生懸命演じたこどもたちに、一生懸命、頑張るこどもたちに、今の自分のできる限りの表現の仕方で演じたこどもたちに、輝いているこどもたちに感動したのだと思います。まだ良く覚えているのだけれど、一人一人の役どころが心に残ります。なんかみんなインパクトがあり、心に残ります。警官トリオはおかしかった。次長はカーテンコールで大泣きをしていました。そして両隣りの子どもが、劇団のテーマ曲をしっかり歌おうと励ましていました。歌おうと歌い出すのだけれどまた泣いてしまう。そんなところが微笑ましかった。筋までは書きませんが、内容ともども、私たち観客に勇気と元気を与えた作品でした。主催者さんよくぞ、片品で開いてくれました。片品芸能鑑賞会や片品おやこ劇場などが全国の村の中でも片品しか無いという珍しい芸能鑑賞活動が盛んな村ででやってくれたことに感謝です。
 この芝居の、いや研修会のアンケートというのがありましたが、ここに私は次のように書きました。
 「わたしも、ミユージカルがやりたくなりました。55歳星野十季男」…と。

片品おやこ劇場例会  「リス男とかめ吉」 人形劇団ひとみ座  6/28(の)

 朝からの雨があがり、急に暑くなった午後、場所は花咲の湯でおやこ劇場の例会がありました。久しぶりに人形劇の一人だけの舞台。二つの小さい作品と真ん中にちょっとした遊びをいれて、子ども達は大喜びで芝居の世界に入っていました。人間のところは自分が衣装を着て登場したり、繰り返すことのおもしろさや、舞台からの問いかけなど随所に工夫を凝らし、さすがひとみ座と思わずうなる舞台でした。
 会場が小さく、子ども達も集中できて、小さい子どもを連れてきたお母さんも子どもをあやしながら、お膝の小さい人たちも周りを気にせずに一緒に楽しめたようでした。
 私は、早めについて露天風呂に入り、人形劇のあとなぜかその日にあるというフラメンコとウクレレの演奏を聴くために、バラが満開のテラスで時間を過ごし、ゆっくりと暮れていく初夏の皇海山を眺めて、なんか得をした気分でした。

沼田演劇をみる会・第98会例会 青年劇場公演
『菜の花らぶそでぃ』 利根沼田文化会館大ホール 2003/6/25 (と)
 農業と農村、食の問題がぎっしり詰まった傑作芝居と言うところでした。山下惣一がいつもどこかに書いている事がセリフになっている。農業高校生のホームステイ、鴉と農家、農家の結婚、無農薬栽培と安全な野菜、地産地消などが織り込まれている。中心を貫く筋立ては、「身土不二」の研究をしている農家の親父さんの生き方である。これは山下惣一がモデルかな…。
  「身土不二」とは「身体と土は一つである」とし、人間が足で歩ける身近なところ(三里四方・四里四方)で育ったものを食べ、生活するのが良いとする考え方。生物とその生息している土地、環境とは切っても切れない関係にあるという意味合いに使われる。
 今、わたしは群馬でネット産直をしている農家のメーリングリストに入っているが、ここで様々な意見交換をしている。最近は農薬と栽培についていろいろと意見交換をしていたところなのでより身近に感じた芝居でした。説明や感想を聞くより、戯曲が出ているのでこれを読んだ方がいいかもしれない。また山下惣一の『身土不二の探求』創森社刊も是非どうぞ。
 今回お昼に大道具の搬入をやったのだが、こちらの劇団の演劇鑑賞会への対応は素晴らしいものがありました。一緒に芝居をつくりましょう、今日一日楽しみましょうと言う感じで、芝居の中味だけでなく、その対象となる人達との交流も大切にしている。お客様商売をしている私も大いに勉強になりました。

 青年劇場のホームページもまた紹介しておきます。
 山下惣一 プロフィール 尊敬する山下惣一氏の事が出ているホームページも紹介しておきます。そこから食と農の応援団にも行けますよ。
 


絵本の部屋主催 内田麟太郎講演会 (の)2003/6/14                           

 絵本の部屋というのは耕介が4年の時に担任して貰った大関先生の奥様が主宰されている会です。チケットを売ることのお手伝いはなかなかできませんが誰かは聞きに行くことで協力しています。今日は哲学堂と二者択一でこちらをとった貴泰と二人で行ってきました。かれにも実際の作家の生活がわかって良かったと思います。
 内田麟太郎という人の作品を読んだことはありませんでしたが、今回話を聞いて、看板屋が怪我をして童話を書くようになるいきさつ、売れない間に子供を育て、家計を切り盛りしていた奥様のこと、童心社、偕成社、岩崎書店などの編集者の方のお話などおもしろく、絵を描く人を大事にしながら自分の大きさで仕事をしていく姿がよくわかりました。ナンセンスな童話というのはたまにあって子供と読みながらどう解釈して良いか悩んだこともありましたが、なんにでも解決を付けないと、気がすまないのではなく、面白さを受け入れる器の広さ、頭の柔らかさがほしいなといった感想を持ちました。
話の中に「作家とは無意識の中から自分が何かを取り出せるという自信を持っている人のこと」という一節がありました。昔読んだ本が妙に懐かしく思い出されました。最後にこどもを無条件で抱きしめて欲しい・・・といっておられました。もっとこどもが小さいときにハグハグしておきたかったなあと今更のように思います。


 話題の新作映画『マトリックス・リローデッド』 2003/5/31(と)

 どんなに忙しくても、たまには映画を見たり芝居を見たり、音楽を聴いたりしないとバカになってしまうと言うのが持論です。もともとバカの人は同じですが…。もともと馬鹿な人はいない。ではバカとはなんぞやということになります。そこの所は置いといて…。
 相変わらず伊勢崎の松竹直営のムービィックスに通う。半日肉体労働、こどもたちと2本ずつ映画をみて帰ってからまたホームページのリニューアル作業。まだまだこのくらいはなんとかできる。この日は昼寝ができなかったので辛かった。注意が散漫になり、食堂に黒い帽子を忘れてきた。いつまで伊勢崎まで気軽に通うことができるか…。そんなに長くはないだろうと思う。ま、それも置いといて…。
 『マトリックス』はゲームの世界です。とてもついていけない。今、人間が敵から自分たちを守ろうと戦っているのだが、セリフの中にもう6回も人間は戦いに敗れて、全滅しているような事を言っていた。何でも戦い、戦争映画だ。人間は戦争が好きという事かな…。劇場で見ながら思いました「小津安二郎の普通の生活を淡々と描く映画は、この対極にある映画ですごいナー…と…。小林さんからの借り物だけど全部揃っているのだから、久しぶりに見てみるかナーと思いました。
 ここまで来るとついていけない。オレには『007』くらいまでだな。この映画は見ることよりも、早く見ることが自慢できることだなと思う。先行ロードショーだが誰と話すわけでもないから自慢にもならない。
 
作品情報はこちらからご覧下さい。 

 『ダブル・ビジョン』
という台湾の刑事映画も見てきました。ちょっとオカルトっぽい、猟奇的なB級の傑作作品と言うところでしょうか。B級というのはどういう事かと言うと…、まいいか。アメリカFBI捜査官の役でハリウッドの中堅俳優、デビィト・モースというのが出ていました。主役の刑事と離婚を考えている奥さん役は、深津絵里風の美人だった。マトリックスは前の3列が空いていただけだが、このスクリーンは6人の観客だった。土曜日夕方6時40分の回。

 作品情報はこちらをご覧下さい。



 ミュージカル映画「シカゴ」 2003/5/5 (と)

 見終わったら音楽ばかりが頭に残る。筋立ては、夫、恋人、不倫相手などが浮気をし、それに頭に来て、男達を殺してしまう恐い話。しかもあらゆる手を使って裁判に勝って、夫殺し、恋人殺しを売り文句に元気に再生して行くのだからすごい。女は恐ろしいということに気がつく映画。女はバイタリティー溢れる人間と言うことを歌い上げている映画。みてもいいし見なくても悔いは残らないだろう。
シカゴの情報公式サイトはこちらです。



 沼田演劇をみる会97回例会 文学座 缶詰
 2003/4/24 (の)

 角野卓造主演の何とも切ないコメディー。設定は退陣を迫られた社長と腹心の部下が最後の反撃を練るという笑うに笑えない物だが先が見えない中にも三人が集まっているというところで救いがある。
 銀行に踊らされて、株の負けが込んで退陣。流行は捉えられず、社員には背かれる。確かに社長の器じゃあなかった。その時その時を一生懸命にはやって来たのだろうけど、バブルのはじけたあおりをまともに受けた組だろう。良かったときには楽しい思いもした。時流に乗って会社を大きくもした。奥さんや義理の母親にいつまでも頭があがらない婿養子。子供の縁談がまとまったら「ゆっくり話し合いたい」なんて手紙を突きつけられて。二人の部下もそれぞれに若いときは夢を持ちながらこどもや家族を養うためにサラリーマンをやって来た。まだ10年以上残っている家のローン。
 ひととき、伊香保温泉で騒動を巻き起こしながら楽しく喧嘩もした。東京に戻ればまた辛い現実。だけどこうして温泉三昧で、毎晩ビールを空けているんだから、それほど差し迫ってないのかも。まだ社長には売れば金になる資産とかあるのかも。
 役者のどうこうというのはよくわかりませんが、一生懸命使った上州弁が妙におかしかったです。
 みる会にずっとはいっていて今回初めて家族四人で観ました。こどもたちがそれぞれに大きくなったということでしょう。みる会でみたたくさんの芝居には「良かった」というものもそうでないものも、印象に残ってない物もいろいろあります。「どーせつまらない」と思って行って「思いの外良かった」というのもありました。そういうのに一本でも多く出会いたい、そう思っています。
     


 原口あきまさ・ものまねショー(30分) 2003/4/20 片品村花の谷公園
 片品の観光協会主催の水芭蕉まつりのイベントのひとつ。お馴染み尾瀬太鼓の演奏を手始めに、アバレンジャーとか演歌歌手とか、FM群馬の生放送、だんべえ祭り連とかいろいろのイベントがありました。水芭蕉のプレゼントとか、婦人会の八木節踊りとか、たくさんのコーナーがありました。その中の一つ、明石家さんまの物まねでお馴染みの原口あきまさを見に行きました。極楽とんぼの加藤とか、びびる大木とか、さまーず三村のつっこみとか、今の若い人のものまねが多く新鮮ではあった。とんねるず石橋、志村けん、田中邦衛、桑田などがお馴染みで、あと名前も知らない芸能人のものマネもあった。のべ3500人が参加したらしいけどこの時間には何人いたろうか。1000人はいなかったろう…。農協の売り出しもあり、雨にもならず、久しぶりに大勢の人が役場前に湧いてでた片品でした。携帯を芸人に向けている若者が大勢いた。カメラつき携帯で遊んでいたようだ。カメラもあるが、携帯も写真機の一つになった。
 片岡鶴太郎は物まねの限界を感じて役者になった。今ものまねの頂点は「コロッケ」だから、この発展途上の物まね芸人原口がどんな道を進むか…。やはり物まねで人間を描くことは難しいので、色物としての役割しかないのかと思う。しかしこんなイベントにはぴったしだと感じた。
 舞台上手に楽屋テントがあったのだが、そこで爆龍戦隊アバレンジャーが2回目のステージの稽古をしていたのが見えたらしい。うちの坊主も一番前の方に立ってみている。生のレンゲつつじと水芭蕉が舞台に花を添えた。

原口あきまさ




ルミネ・theよしもと7じ9じ 新宿ルミネ2 2003/4/2(と)

 大阪の吉本がはじめて東京の銀座に進出してからもう何年経つのか…。新宿に400人のキャパを持つ劇場をオープンさせてから丸2年が経つという。わが家もやっと足を運ぶことができた。若手の売れっ子漫才・コントグループ6組と吉本新喜劇という構成だ。客層は20歳前後の若者で、お笑い好きの女の子が多い。学生、生徒の春休みと言うこともあり満席。立ち見も50人はいたろう。人気者の中川家やはりがねロック、陣内智則も出ていた。わたしは、お笑い好きだから笑わせてくれるだけで楽しいけど、心のどこかに奥の方の隅っこに、人間を描いてないと満足できないところがある。この日の「インパルス」というコントコンビの自転車を習う少年と近くのお爺さんの設定は面白かった。要約すると少年とお爺さんの交流を描いたコントだけど、これはほのぼのとして良かったと思う。
 NHKのオンエアーバトルなどの番組の影響で、コント漫才を中心にした、お笑いブームがあるようだ。これらの人気者が寄席にでて若い客を寄席に呼んでくれると良いのにと思う。かっての三平、圓楽、談志、志ん朝、小朝みたいに人気者の落語家が
誕生すればいいのだが…。


007・ダイ・アナザー・デイ
 品川プリンスシネマ・プレミアム館 2003/4/1(と)

 お馴染みの007痛快アクション巨編というところです。言い方を変えれば、スケベなおじさんスパイの活劇。よくテレビや芝居などで5分に一度は笑わせるとか宣伝をしているのをみますが、この映画は3分に一度はアクションシーンが出てくると言っていいでしょう。終映後劇場を出てくるときには、頭の中に007のテーマが鳴り響いています。出てきて最初の門を曲がるときにはさっと直角に曲がりピストルをかまえそうになります。2〜3段くらいの階段はとび降ります。…そういうような映画でした。北朝鮮の将軍が出てきますが、そんなところは時代を反映しているようです。
 この映画館は、贅沢な映画館で4/1の一般館は大人1000円の割引ですが、2500円かかります。これは全て高級に造ってあるからです。椅子の色、広さ、画面への角度などそれはそれは贅沢です。絨毯も赤絨毯で、お金持ちの気分にさせてくれます。平日夜9時の開映、客は10人。

作品情報はこちらから。



 ロード・オブ・ザ・リング・二つの塔 ムービィックス伊勢崎 2003/3/2 (と)

 テレビであれだけスポットが流れれば見ないわけには行かない。これはすごい映画だ。見応えがある。実際に見ても説明は複雑で難しい。少年の心をわきたたせてくれる大作。したがって少年の心を持っていれば面白いのではないか…。私は「ホビットの少年フロド・バギンズ」の優しさを感じた映画だった。


柳家小三治独演会
 大胡町生涯学習センターシャンテ 2003/3/2 14:00 (と)

  番組
 三三 道潅
 小三治 うどん屋
 中入り
 三三 寄席の踊り
 小三治 睨み返し
  
 長男が一番好きな落語家小三治師匠を赤城山の向こう側何面の小さな町に聴きに行った。500程のホールでの後ろの方睨み返しの表情はわからなかった。 ほぼ満席、入場料前売り2500円は安い。
 地味な芸風であるが、確かな実力の小三治師匠の高座はたいていの人が満足したのではないか…。県内のホールではいい芸人さんを捜し求めているらしく、評判が伝わるとまたよそのホールに招かれる。そういう意味で小三治師匠は群馬県内大人気者である。
 



新宿末広亭2月下席 
2/23夜の部 (と)

 柳家はん治 生け簀の鯛の話
 林家しん平 円朝祭りの出店風景
 アサダ二世 奇術
 金原馬の助 〇〇〇と百面相
 柳家小えん 新作おでんの具の交流の話
 笑組 漫才
 春風亭小朝 越路吹雪物語
    中入り

 1階ほぼ満席、2階も入れたようでした。

 2時間7席を聴いた。トリの花禄までいればよかったのだが、風邪も抜けきらず体力が続かない。
 古い建物、地味な従業員の制服、くらいとも思えるほどの渋い雰囲気の末広に小朝だけが輝いていた。薄い髪に派手な茶髪、柄まではわからないがピンクの着物に白と黒の羽織、そして内容は越路吹雪のしゃれた逸話とセリフ。最高のアンバランス。楽しかったけど、どっぷり入っていけず、いろいろ思うことがあった久しぶりの末広でした。
 この時間、どっちに行こうか迷ったのだが漫才と新喜劇のルミネザよしもとは満席で立ち見しか売っていないとホームページに出ていた。



特別掲載 桂三枝独演会 埼玉県川口市リリアホール 2003/1/30  金川邦久
 今回は特別に昔の素人落語の仲間、金川さんの文章を載せさせていただきます。いい落語会の感想なのでこれからの落語鑑賞の参考にして下さい。(と)


演者と演目

桂 三金     桃太郎
桂 三枝     ダンシングドクター
桂 三歩     早口言葉
桂 三枝     ぼやき酒場
中入り
桂 三枝     おきざり亭主
 
 感想をひとことで言えば、「メッチャ、オモロイ」ということに尽きます。
 私は、高校生くらいの頃から落語に関心を持って以来、ずっとこういうものはやがて廃れていくのではないかという気がしておりましたが、三枝の独演会を聞いて、こんな面白いものが廃れる筈はないという思いを強くしました。それと、着物を着て座って喋るということの、可能性の大きさに驚きました。話している内容は、現在の日常の一コマなのですが、着物を着てそういうことを喋っても、何の違和感もないのです。
 最初に出て来たのは、弟子の三金という元銀行員の噺家で、口調がしっかりしているのに驚きました。もう一人の弟子の三歩も、早口言葉を使った客とのやりとりの漫談のようなものでしたが、それなりにうけていました。
 三枝の「ダンシングドクター」と「ぼやき酒場」は、そのマクラとか、内容の面白さはまさに抱腹絶倒で、1500人収容の大ホールが後ろの三列が空席になっているだけでしたから、1300人は入っていたと思いますが、会場割れんばかりの大爆笑が途切れないのです。これだけの人をこんなに楽しませるとは、これは間違いなく天才の技という気が致しました。中入り後のものは、題名を忘れて適当に書いてしまいましたが、亭主以外の家族がみなそれぞれ歌手に熱をあげているのを、亭主がぼやいたりけなしたりするという噺で、一番短かったように思います。

 私は三枝のホームページの掲示板に何回か書きこんで、その都度丁寧な返信を書いてくれたものですから、そのお礼も兼ねて、開演前に楽屋を訪ね、女房につくらせた自家製の小倉ケーキを持っていったのですが、部屋から出てきて楽しげに話してくれました。岐阜で素人とプロとの合同の落語会を予定しているそうで、協力を依頼され、快諾しておきました。
私は自分で新作落語を作るということに、ほとんど興味はなかったのですが、三枝の落語を聴いた翌日からアイデアがいくつか浮かび、メモしてパソコンに入れておきました。
 三枝の落語には、何だか今までにない話芸の胎動のようなものを感じました。そしておそらく会場の全員が、またナマの三枝の高座を見たいと思ったに違いありません。



 県民音楽のひろば群響特別演奏会2003/1/26(日)午後2時開演 於利根沼田文化会館 (と)

 年に一度だけ、群馬交響楽団のコンサートを聴きに行く機会がある。今年の曲目はお馴染みの曲が多く大いに楽しめた。
 
 指揮 末廣 誠 

 1 ヴエルディー/歌劇アイーダ凱旋の行進(ワールドカップサッカーの応援曲)
 2 ニーノ・ロータ/映画『ゴッドファーザー』より愛のテーマ
 3 マスカーニ/歌劇カバレリア・ルスティカーナ間奏曲 映画『ゴッドファーザー』挿入曲
 4 ジョン・ウイリアムス/映画『ハリーポッター賢者の石』組曲より
 5 バーンスタイン/映画『ウエストサイド・ストーリー』メドレー
 休憩

 ドボルザーク/交響曲 第9番 ほ短調 作品95新世界より
 (第二楽章は遠き山に日は落ちてで誰でも知っている名曲)
 
 司会案内役にイタリア出身のダリオ・ポニッスイというタレントが出てきた。
 利根郡と沼田市約10万人の人口の中のコンサート、質の高い素晴らしいコンサートでした。本来なら家族で出かけるところだが、林檎亭家内は仕事、長男は高校受験勉強次男と二人で出かけた。感想を聞いたら「司会の人から賢者の石を貰えなかったのが残念」だとさ、思わず曲の感想はどうなってるんじゃいと心の中で突っ込みを入れる。



 新春お笑い番組総括 12/末〜1/12 (と)
 暮れのテレ朝「漫才グランプリ」NHK「漫才大会」からNHK「オンエアーバトル、蔵出しスペシャル」ふじ「新春爆笑パレード」NHK「寄席中継」NHK「新春オンエアーバトル特別編」テレビ東京「昭和のお笑い名人爆笑なんとか」日テレ「笑点・ネタ芸」など全部で20時間ほどをすべてみました。12チャンネルの寄席中継が減った。落語は圓歌の「中澤家」文治の「親子酒」歌丸「お化粧風景」くらいだったかな。小朝も円丈も小三治も文珍も出なかった。もちろん談志師匠は出ない。その替わり若手の漫才、コント、などが多く出演し笑わしてくれた。幸いわが家では、こどもたちも好んで見るから、ボケと突っ込みの勉強になった。お笑いコンビのコントの質は高い。漫才では「おぎやはぎ」という静かな、気張らず、普通の会話の漫才が好きだ。他にもいっぱい良いのがある。この世界は明るい将来がある。それに比べると落語界は…。初席にもいけなかったし、若手落語家を見る機会もないが面白いのがいるのかナーと思う。昔の、お笑い七福神、三平、歌奴、四天王、枝雀、そして文珍、小朝なんかが出てきたときのような…。そういう時代はもう来ないのか…。私には面白い若手を受け入れる準備はあるのだが…。
 今年は時間もあるので充分テレビの初笑いが楽しめた。20時間みたがまだまだ飽きない。



 沼田演劇をみる会96回例会 人間合格 こまつ座公演 2003/1/14(火)(と)

 太宰治とその友人二人、生家の大番頭あわせて4人が織りなす評伝劇。この芝居は太宰治を知っていればいるほど面白いと思われる。いろいろなものがうめ込まれていて昭和の戦争の前後の様子など優れていると思う。俺達にもわかり易くあの時代を生きた太宰治を紹介してくれた。小説に多少なりとも興味のある次男を連れて行ったのだが、面白かったと云っていた。いつまでも心に残る何かがあったろうと思う。私自身は、いろいろなものが詰め込まれていて全てを理解するには何度もみないと解らない。またみる楽しみも十分にある。ま、みなくても戯曲を読めば更に作品が深まると云うところですが。